日々・from an architect

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仙台から帰郷し 暴風雨の中で:熊本の大地震

2016-04-17 16:33:45 | 東北考
今朝のここ神奈川県海老名市は暴風雨。昨夜(4月16日)になって、やっと天草の友人と電話が繋がった。

熊本県での大地震、小学生時代を過ごした60数年前になる西海岸沿いの小さな下田村北小学校(廃校になったが・現在は熊本県天草市)の同級生。心配することはないよ!との事でホッとし、下田に住んでいる数人の同級生の様子など聞いた。被災ではなく病状、お互い、万全ではないのでまずそういうことになる。
とは言うものの、小学生時代に、阿蘇山の近くの菊池出身の先生に連れられて阿蘇山に登ったことなどが瞬時に浮かび上がってきた。

13日、先週の水曜日、朝の5時に起き、小田急線の電車に飛び乗って東京駅へ、東北新幹線`やまびこ`での仙台行き。駅の近くで写真家小岩勉さんに車で拾ってもらい、まず建築家針生承一さんが設計した`名取市斎場`に向かう。
4人の方々の葬儀が行われていた被災を受けた名取市閑上地区、この一帯は気になって訪ねた3年前とほとんど変わらない広大な野原のままだ。打ち放しのコンクリートで建てた建築家の力量を改めて受け留める。こうやって今年の東北の旅が始まった。

泉区明石南の「Artgallery杜」で15日から始まる小岩さんの写真展「日をかぞえる/河口へ」のテーマ、名取川の河口。その一角の倒壊した石碑が横たわっている五柱神社(仙台市泉区明石南)と日本一低い山と言われる「日和山(ひよりやま)」を訪ねた後河口へ。新設した堤防、言葉もなく見入る小岩さん。
川水と海水が交わる河口、この地から観る海を望む風景は、良きにつけ悪しきにつけ刻々と様相が変わっていくのだろうと思われる。

その後、例年のごとく北上、今年は高速道に乗って、女川へ向かう。想定していたとはいえ、造成工事が続く女川の1年後の様子を見てこれでいいのかと言葉も出ない。
この夜は東北大学教授森教授を交えて小岩さんと共に青葉区本町の「玄孫(やしゃご)」へ。この呑み食い処は、岡山の建築家大角雄三さんの設計による木造建築。「仙台で 人と人とが つながりて」がこの店のキャッチフレーズ。正しく、僕たちのことだ!

ところで翌日14日は、建てた建築を拝見しながらの仙台の建築家へのヒヤリング、夕刻針生さんと痛飲、JIAの会合での課題、デザインビルドなどの生々しいテーマをボソボソと取り交わす。
さて16日に小岩さんのモノクロによる写真展を拝見して得心、帰郷。新宿の事務所に立ち寄て盛り沢山のメールなどを確認する。

そして昨朝ベッドの中でぼんやりとしていたら、妻君から熊本被災の報が伝えられて動転、TVに見入った。

<写真 閑上(ゆりあげ)と女川の駅前通り(正面に女川駅を見る):2016年4月13日撮影>



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