日々・from an architect

歩き、撮り、読み、創り、聴き、飲み、食い、語り合い、考えたことを書き留めてみます。

この夏の最中に独り言!

2017-08-08 16:30:03 | 日々・音楽・BOOK

僕は70歳になった時に筆を折った。

文筆家ではないので「筆を折る」とは奇妙な言い方だが、要するに「建築家」としての主要な仕事、つまり建築の設計をしないことにした。乞われて一軒だけ関わり、そこには様々な物語が内在していて一項を設けたくなるものの、いわゆる年金生活を味わっている。`味わっている`と記したが、それはそれで生半可なものではなく、考えることもあるものだ!と、まず我が身の昨今に目を向ける。 

その一つは、先達の建てた建築を検証し、後世に伝え続けていきたいという思いを形にしていく作業(と言うと語弊があるかもしれないが)に関わっていること、ex、吉村順三・奥村昭雄の設計による、愛知県立芸術大学の「施設整備委員会建築環境評価専門部会」の委員。熱海市の「旧日向別邸等研究委員会」の委員。母校明治大学建築学科の「明建会」の副会長、等々の委員会に参画。築地市場建築存続の課題(DOCOMOMO Japan関連)!そして五反田にある従兄のオフィスビルの監修等々・・・ 

さて、月刊`建築ジャーナル誌`に連載を始めて5年目の半ばを過ぎ、この夏の8月号には大分の建築家`衛藤元弘さんに登場戴いた「建築家模様」。日本全国各地、まさしく沖縄の宮古島から北海道北端までの各地を駆け巡り、建築家を訪ね、設計をして建てた建築を拝見して写真を撮ってヒヤリング。`物を生み出す人種`としての共感を形として「書き表す」そのシリーズは僕の`終生の友`でもある。 

そして次は2005年7月から12年間書き綴っているこのブログだろうか!

`四方山話の集積`と書くと物議を醸し出しそうだが、我が身を映し出す`鏡のようなもの`だとつい言ってみたくもなる。いい歳になっても学ぶものがある。つまり「人の生きること」の多彩であることを`ある種`の形にすることになったことに!と言っていいような気がしてきている。`ある種`と言っていいのだろうかと自問自答。とどのつまり、僕にできることの一例でもある 

「夏の最中に」と銘打ったが、僕の心の中には「夏の終わりに」と記したい心根が蠢いている。さてどうしたものだろうか! 

<写真 8月5日 相模川での花火>



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