日々・from an architect

歩き、撮り、読み、創り、聴き、飲み、食い、語り合い、考えたことを書き留めてみます。

この日常的な三日間!(前編)乗り続ける車とMRI、そしてW杯

2010-06-27 14:17:32 | 添景・点々

次の「ぶらり歩きの京都」は、訪ねた「桂離宮」に触れるのだがちょっと一休みして一言を。
JAPANがデンマークに勝ち、参院選も始まってTVや新聞が賑やかになったと思ったら、JIAやDAASの会合が重なり、友人から観て欲しいと写真展の案内が来たりして慌しくなった。

更に検査のために大学病院に行き、2箇所をまわったら一日がかりになってしまった。声帯をやられて声が出なくなってから一月を越えたが完治しないし、自動化検診(人間ドック)の折MRIで脳波を撮ったら・ポチがついた。そのための面談でもある。

RXエイトに乗りたいのだが、悩んだ末にそろそろ14年目を迎える車を乗り続けてみようと決断し、病院の帰りにディーラーに寄る。愛車は4WDのステーションワゴンだ。
付き合い始めてから十数年にもなる担当者は何が起こるかわからないので乗り換えた方がいいというが、コーヒーを飲みながらの車談義・車文化論になった。13年も乗ったとはいえメーターはまだ3万7500キロだ。
最高潮のエンジンから「乗り続けてよ!」といわれているような気がするのだ。メンテナンスをしてくれる技術者のプライドと、車にかける心も読みとれる。建築だって同じじゃない!と僕はすぐに建築に転化したくなる。
「閑話休題」的にこんな三日間を書いておきたくなった。ちょっと長くなるが読んでいただけるとありがたい。

5月13日と14日、築地市場と東京藝大を会場にして行ったDOCOMOMOテクノロジー国際セミナーの後半から風邪気味になって、声が出なくなった。出ない声を振り絞って伝える電話の声が聞き取れなかったのか、奇妙な誤解をされて信じがたい事態が起きたりして困惑もした。

医者に時間がかかるよといわれたとおり直らない。桂離宮で鼻血が出て驚いたが、半年毎の定期観察のために大学病院に行った折診てもらった耳鼻咽喉科の先生に、下を向いて鼻を摘まんでじっとしているとすぐ留りますよと教えられた。僕には驚天動地の出来事が、先生には日常茶飯事、鼻からカメラを入れて傷んだ声帯を撮った写真を見せてもらった。でもこうなった原因はわからない。
ゴトンゴトンと音の響くMRIと共に、医療の最先端技術を垣間見た一時、先生方とは医療談義になる。加齢症カナ?しょうがない、病院も楽しんでしまえばいいのだ。待っている間に本も読めるし・・・

其の夜、というか明け方、目覚ましが鳴って3時に起きた。言うまでもなくW杯・ワールドカップ、JAPANとデンマーク戦を見るのだ。体調が万全ではないのに全くしょうがないねと妻君はいつものことながら呆れ顔だ。僕はそれでも気を使って音を小さくし、点が入っても大きな声を出さない。
結果を此処に記すまでもない。今に至ってもなお繰り返し放映されるTVを見てしまうが、その日はサッカーの合間に、ウインブルドンの森田あゆみの戦いを時折チャンネルを回して見た。

本田圭佑は先を見ているので喜べないとコメントしたが、勝てた試合を不甲斐なく落とした森田は、負けたがここまでやれたと充実感があると述べるのが情けない。宮里藍も負けてもニコニコして先を見るという。ランキングのトップに出たが、この風潮はマスコミやジャーナリストが求める現在の世相に乗っかったコメントなのではないかと嫌になる。悔しさをぶっつけない今時の`いい若者たち`。それを望む視聴者に媚びざるを得ないということはないのか。

オシムのコメントが面白い。
『(本田の)プレーを褒めるとしたら「任務を果たした」ということだ。・・けどチヤホヤするのはやめたほうがいい。若者はすぐに付け上がる』

その日の午後、寝不足の僕は、20年前に増築設計をした新宿のビルの、テナントの撤去した既存部分だった地下室の漏水対策を勘案した調査と改修のため現地視察を行った。こじんまりとした建物だが、屋上に非常用電源装置が設置されている地階の、排煙設備点検が必要だ。
ともあれ僕は、仕事もしている。