日々・from an architect

歩き、撮り、読み、創り、聴き、飲み、食い、語り合い、考えたことを書き留めてみます。

ぶらり歩きの京都(4)祇園さんの御朱印・信三郎帆布から高瀬川へぶらり

2010-06-20 15:53:34 | 建築・風景

八坂神社で御朱印をもらった。僕の旅には御朱印帖は欠かせない。のだが、たいてい持って
ゆくのを忘れてつい零(こぼ)す。いつものことなので気を使ってくれた妻君が前の夜に用意してくれた。
八坂神社という大きな朱印を押し、筆で「祇園社」と書いてくれた。
八坂神社は明治元年まで祇園社といわれていて「祇園さん」として親しまれ信仰されていたのだ。御祭神(中御座・大神)は暴れん坊の素戔鳴尊(スサノオノミコト)。本殿にお参りもしないで御朱印をもらっていいのかと思いながら、東大路通を歩いて一澤信三郎帆布に向った。

様々なエピソードで話題になっている店を一度は覘いてみたいと思ったのだ。さほど混んではいないが幾つものトートバッグを抱えたおばちゃんがいて驚いた。渋い紅柄色の帽子がちょっと気になってかぶってみたが帽子は沢山持っているし、他には僕の感性に合うものなし。店内をさっと一回りして表に出た。

「南座」で玉三郎が踊っている。
1929年(昭和4年)地元の白波瀬工務店の設計施工で建てられたこの劇場は、つい最近内部から取り壊しの始まった銀座歌舞伎座の改修を戦後にやった吉田五十八の弟子、今里隆によって、1991年(平成3年)内部や設備などを改修し見事に使いこなされている。
ここで芝居を見たことはないが、一階にある松葉屋でにしん蕎麦を賞味したことを思い出した。ところで僕たちは高瀬川の「葱や」へ昼飯を喰いに行くのだ。

四条大橋を渡る。ヴォーリズの設計した東華菜館(1926年・大正15年)の鴨川に張り出した桟敷が昼間なのに人で一杯だ。土手に連なって座っているカップルも沢山いて鴨川が賑やかだ。
鳥彌三を左手に見、そうだった此処にあったのだとフンフンと頷きながら、木々に囲まれたせせらぎ、高瀬川沿いの小道、木屋町通りを下る。