日々・from an architect

歩き、撮り、読み、創り、聴き、飲み、食い、語り合い、考えたことを書き留めてみます。

アクターズ・スタジオインタビューでの「ゴールディ・ホーン」

2010-02-19 11:05:08 | 日々・音楽・BOOK

つい見逃してしまうし、見る機会がつかめないのだが、NHK BS2で放映される、ニューヨークのアクターズスタジオで学ぶ若者を前にして、映画や舞台のスターにインタビューを行うジェームス・リプトンの番組にはいつも感動してしまう。
僕の好きな(タイプなんだなあ!同時に孤児を引き取って育てている彼女の生きかたにも共感して)アンジェリーナ・ジュリーのインタビューを見てますます彼女に魅入られたが、この番組の放映はなんと、日も時間も定まっていない。
さて2月11日は(建国記念日で休みだったので見ることができた)映画女優で、最近は監督もやるというゴールディ・ホーンだったが、いつものようにすっかり惹きつけられてしまった。

この番組は10の質問や会場にいる俳優志願の若者からの質問を受けるなど、進めかたはきまっているが、ジェームス・リプトンのインタビューは時として鋭くてそっけない。だが、登場するスターを慈しむ敬意が感じとれ、俳優の真髄を引っ張り出して素晴らしい。氏はアクターズ・スタジオの主要メンバーでもあるのだ。そして何よりもこの番組が面白く興味深いのは、会場にいる俳優志望の若者の食い入るようにインタビュアーとスターを見る眼差しと、学び取ろうとする真剣な質問の様だ。

ゴールディ ホーンというユダヤ人の女優を全く知らなかったのだが1969年の映画「サボテンの花」でアカデミー助演女優賞を得た演技力のある俳優、1945年生まれだから65歳になった。「生きること自体が喜び、創造は生きる証し、そしてそれを信じることだ」と言い切り、嫌いな人は「守りに入り、頑として変わらない人」だという言葉にグッと来ながらテレビの前で思わずうなずいてしまった。
これは会場からの問いかけに応えたのだ。

彼女は言う。「状況が変わったら自分も変わらなくてはいけない、常に状況は(世は)変わる。変わること、(つまりそれは)創造するということなのだ。同時にそれは人生を切り開くということなのだ。その信条は女優として様々な体験(3度の結婚!)をしてきてつかんだことなのだと言外に伝える。
僕の信条とどこかで重なっている。物事への対処は状況によって判断する。ちゃんと準備ができない僕の言い訳かな!と一瞬ためらうが、まあ予定調和(この言語は難しい哲学用語のようだが、単純に言葉として感じ取ってほしい)は僕の言語にはないのだ。
それが僕の`ぶれない`ということなのだ。

彼女は共演したメリル・ストリーブのことをこう言う。
「世の常識では計れないくらい純粋な人」そして`モンスター`だと笑う。彼女にとって憧れの人で世にはこういう人物もいると言いたいのだ。
うーん!アカデミー賞に14回もノミネートされ、2回も受賞し、60歳になってABBAのナンバーをミュージカル化した「マンマ・ミーア」をやってしまうメリル。わかるなあ!

<著作権の問題などで写真が使えない。文面と何の関係もないが、この雪は2月18日に降った新宿中央公園。あっという間に融けてしまった>