田舎住まい

吸血鬼テーマーの怪奇伝記小説を書いています。

夕日の中の理沙子 20 麻屋与志夫

2008-12-02 22:41:51 | Weblog
映画のセリフ通りだから、アタリマエだ。

ラブロマンスのセリフなら……。

ぜったいいちどきいただけでキヨミは暗記しちゃうのよー。

わたしますますテレテレ。    

だって、ドスンとやったのはわたしだ。

かれの厚い胸におでこぶっつけたのはわたしだった。

そして、なによりも……アア、わたしのコノミの男の子だった。

わたしのタイプ。

背が高くて、胴長じゃないよ。 

足がながくて背が高く、色浅黒く面長で、歯が白くて、やさしい笑顔。

ベッカムさまのそっくりさん。

マッチョなスポーツマン。            

ギャクナンパしたってかんじ。

ギャクナンパ。 

ダイセイコウ。

いまどきの高校生にしては、めずらしく、珍獣。

ピアスも、なんにも顔にも服にも装飾品、デコデコつけていない。

好感度and高温度。わたしの初恋指数アップアップの温度計。

amsの隣。

スパゲティの店。 

『トレビの泉』に入る。

高校生のカップルでほぼ満席だった。





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red tea/吸血鬼のお飲物  麻屋与志夫

2008-12-02 16:21:47 | Weblog
12月2日 火曜日
●朝にコーヒーをのんだ。めずらしく、午後にはアフタヌーンティと洒落こんだ。これでカミサンがスコーンでも焼いてくれればいいのだが。そこまではわがままはいえない。彼女は庭の冬仕度でおおわらわだ。

●ともかくなにもしない。ハル(わたしのPCのニックネーム)で小説やブログを書くいがいには能のないわたしだ。カミサンが男仕事までこなしているのだから感謝している。

●こちらはお茶を飲みながら回想にふけっていた。こんな人生になるわけではなかったのだ。どのへんからおかしくなったのだろうか?

●まあ……そのへんのことを考えるのは、あとまわしにして。

●お茶をのんでいるうちに思いだしたことがあった。

●日光で外人に話しかけられて失敗した(11月8日のブログ参照)ことを書いた。これも失敗談だ。

●中学二年生。日光で外人客に話しかけて「突撃英会話特訓」みたいなことをやっていた。はじめての人に、とくにそれが美しい女性だと話しかけるのはかなりの勇気がいった。

●金谷ホテルでお茶をごちそうになったことがあった。

●紅茶を直訳して「レッドティ」とやってしまった。

●ミス・ペギーがおどろいて訂正してくれた。「black tea」

●色彩表現に外人とわたしたちではジャッカンのちがいがあるのをしった。わたしたちは黒というと、墨色をおもう。どうも外人はちがうようだ。

●それから後の会話がいまのわたしの人生に影響をあたえることになった。

●ミス・ペギーがバンパイアといった。とうぜんこちらがバンパイアをしっていると思っていた。「わたしは赤い飲み物というとどうしても血を連想してしまう。まるでバンパイアになったように」

●red――bloodという語尾の発音が同じことにもよるのだろうか。

●図書館でバンパイア小説をかりてきて読みまくった。

●吸血鬼作家の原点となった体験だった。

●「あなた、カラス瓜が真っ赤になったわ」庭でカミサンが呼んでいます。

       

       

●カミサンの感じる赤いカラス瓜のピクチャを載せました。





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歯がうずく/犬歯がにょろにょろ

2008-12-02 08:19:22 | Weblog
12月2日 火曜日
●さて、このへんでコーヒーブレイクとしますか。「夕日の中の理沙子」もいよいよ佳境にはいります。

●若い読者のかたは、敏感にとらえています。そうです、この小説の場所と時間は数年前にさかのぼっています。

●宇都宮のかたなどはさらに敏感にいいきるでしょう。「オリオン通りにはトレビの泉はもうないよ」

●そうなのですか?

●このところ、喫茶店や本屋さんには、宇都宮にでかけても興味を失っています。

●ジャズ喫茶(とはいまはいいませんか)「近代人」なんかだったらいまでもぶらりとはいりたいものです。昼間は生演奏は、もちろんないのでしょうね。レコードでもいいからジャズをかけている店はないのかな。すつかり老いこんで、新しい店を開拓するのがオックウになっています。作家たるものこれではいけませんよね。

●神沼という地名をわたしの小説空間でつくりあげようとしています。どうしても実名ばかりですと、これは小説なんだからといっても、モデル探しをする読者がいます。それはそれでたのしんでいただけるとは思うのですが。小説を書くときに、こんなことを書くと迷惑をかけるひとがいるのではないかと考えることがあります。そうすると、筆の進みがにぶくなります。これからは架空の地名をますますおおくとりいれていきたいと計画しています。

●それいじょうに目下のところの執筆計画というか、悩みは、この「夕日の中の理沙子」は話し半ばまできているのですが、続編をセカンドステージとして書きつづけるべきか、ということです。

●いちおう吸血鬼作家という看板をかかげています。この作品は恋愛小説と位置付けています。

●でも、でもですよ。歯がうずくのです。やはり吸血鬼を今まで以上にコワーイ吸血鬼を登場させようかなどとも、よからぬことを夢想しています。

●犬歯がニョロっとのびて……なんてことを書きたいわけです。

●どうなるのでしょうね。わたしにもわかりません。

●さてこのへんで……コーヒーがさめますので失礼します。

●ひきつづき、理沙子の話に耳をかたむけてください。





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夕日の中の理沙子  19  麻屋与志夫

2008-12-02 07:12:00 | Weblog
       

笑顔が、もうベッカムにそっくり。

そのときのかれが、高見広司。    

わたしの想い人だ。

「神沼、東中。ぼくの後輩ですね」

体育系のはずなのに。        
ぼく……だなんて。
神沼商業のトレーナだった。

ぼく。
だなんて。
モウ。
カツコツケチヤッテ。

……もう……もう。   
いがいや。
いがいソフトな声。
「あのぅ……おわびに……お茶しませんか」
「いい……ですよ」
わたしは、あわてて、キヨミの肘をひいた。
はしたないわよ。
はじめての男のこと。
恥ずかしいわ……なんて。
尋常なフツーの中学生みたいに。
おもったわけではない。

ヤッターてなかんじ。

体が、ぽっとあたたかになる。
きっと、ほほをあからめている。

快感指数がビンビン急上昇。  

つまりーわたしたちときたらーNOマネーだったのだ。

わずか100メエートルのアーケード街。
オリオン通りをいったりきたりしていた。 

なにも、おもしろいものは見かけなかった。 
くらいつきたいような餌もなく、くらいついてくるお魚ちゃんもいなかった。

もう、美女が三人もそろっているのに。

だいいち、お金が。
帰りの神沼まで。
JRの260えん。
しか三人とももっていなかったのだ。

お金は、三人でプリクラになだれこんで、ホッペくつっけて300えん。
それでおわり。 

PHSのうらにさっそくはりつけた。
それでおわり。

もうなんにもできない。
わびしく、さびしい。
キヨミ、タエコとわたしの三人だった。

そして、モウレツな食欲とたたかっていたのだ。

キヨミはみてきたばかりの映画のモノマネーをした。

「うわあ、かんげき。予想もしなかった、展開ですわ」     

キヨミが暗記したセリフをいう。




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