信州自由人

のぐケーンのぶろぐ

近隣のシソ科の見分け

2019年12月07日 | 山野草

今年はいくつものシソ科の植物に出会い、種の見分けで苦労しました。
植物体のどの部位に着目すれば見分けられるのかをまとめてみました。
こうしておけば、野山でもスマホを覗いて見当をつけられます。


シソ科の茎と葉、果実の主な特徴です。
なお、茎は丸い場合もありますし、果実は3個や2個の場合もあります。


シソ科の花の特徴です。
雄しべは4個ですが、そのうち2個が退化ししている属もあります。


近隣で見られるシソ科の属の見分けポイントを検索表的にまとめました。
専門用語で苦労したので、検索表の上から順に画像に書き込みました(以下)。


分果では、つながるか独立か、あるいは基部の着点の大小です。
つながっていれば、カリガネソウ属、キランソウ属、ニガクサ属です。


萼(がく)では、先が2裂する属と5裂する属があります。
萼が2裂であればタツナミソウ属、同属は上唇背面の円状突起も特徴的です。


花では、花弁先端の分裂程度、雄しべの向きや花から突き出るか出ないかです。
花弁の下唇が分裂しないで、雄しべが下に伸びていればヤマハッカ属です。


完全雄しべが4個あるか、2個が退化しているのかも見分けのポイントです。
2個が退化していれば、アキギリ属、イヌコウジュ属、シロネ属です。


上唇背面の膨らみ程度の画像ですが、膨らまない属は以下の5属です。
ナギナタコウジュ属、ハッカ属、シソ属、イブキジャコウソウ属、トウバナ属


萼の脈の本数も見分けのポイントですが、ルーペでも見にくい場合があります。
13~15脈がカワミドリ属など4属、5~10脈がウツボグサ属など4属です。
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