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信州自由人

のぐケーンのぶろぐ

十島村への旅3 御岳

2018年04月07日 | 旅行

朝食をいただき、7時40分に御岳(おたけ)を目指して出発です。
宿のご主人が、「歩きは大変なので途中まで車で送ろうか」とのおすすめ。
ありがたいのですが、道すがらの花探しということで、遠慮申し上げました。


宿を出ると早速、見たことのないキイチゴの白い大きな花が咲いています。
かなり特徴的で「リュウキュウバライチゴ」かと思われます。
後で聞いた話ですが、イチゴを島に輸送することはできないそうです。
ですから、この実が赤く熟れる頃は、キイチゴ狩りが大人気のようです。


舗装の隙間に咲くスミレ、沖縄でも見た「リュウキュウコスミレ」でしょう。


坂道を下り、村の大通りに出たところで、旅の親子連れと情報交換です。
道脇にはクレソン(画像右上)がいっぱい、水がきれいな証拠です。
集落のはずれの分かれ道に、「村道御岳線起点」の道路標識があります。
島内の旅行者は、画像右下の青い服の青年、左上の親子、私共の5名のようです。


道路の脇には「シマイズセンリョウ」が花盛りです。


島の北側を回る道から御岳登山道への分岐点、りっぱな標識があります。
みちくさ道中でここまで約1時間、登山道入口まで5.8kmとあります。


コンクリート舗装の広い道を登り始めると、落石か?道路に石が落ちています。
原因は「トカラヤギ」、斜面を昇り降りする際に落とすのだそうです。


開花時期、淡褐色の軟毛や刺の様子などから「ホウロクイチゴ」としました。


タチツボスミレの海岸型と言われる、「ツヤスミレ」と思われます。


テンナンショウの仲間の見分けは難しいのですが、かなり特徴的です。
初めて見ますが、すぐさま「ムサシアブミ」が頭に浮かびました。


5cmほどの長さの茎に花をつけた「ヒメハギ」、濃紫色の変わった形の花です。


今日3種類目のスミレ、側弁の基部に毛を生やす「リュウキュウシロスミレ」。


標高400mを超すあたりから、ツツジの花が見ごろの時期となっていました。


このツツジ、「サクラツツジ」か「アラゲサクラツツジ」かで迷っています。
見分けのポイントは成葉時の毛の有無とか、この葉は成葉には早そうですが。


「コモウセンゴケ」が名の由来のように、道路の法面を赤く染めています。
特徴は、葉長が柄を含め1~2cm、葉身と葉柄の堺が不明瞭、花は淡紅色です。


1km毎に標識があり、登山道まであと2km地点まで登ってきました(10:50)。
かわいく咲く「フデリンドウ」の脇に、腰を下ろして一休みです。


赤い実を残す、「カラタチバナ」と「ハダカホオズキ」が目を引きます。


下向きの花を咲かせ、ビロード状の手触り、「ビロードカジイチゴ」でしょう。


11時30分、登山道入口に到着、舗装道は少し先のテレビ受信塔まで続いています。
標高750mほど、ここからは急な山道に入りますが、道は整備されています。
登りはスニーカーで十分でしたが、帰りの下りで、かなりつま先を痛くしました。


12時20分、トカラ富士とも呼ばれる標高979mの御岳の山頂に立ちました。
御鉢の中はすさまじい様相でさすが活火山、かっては硫黄を採掘したそうです。
周囲一周や底まで下れるそうですが、疲れもたまり相談の結果、やめました。
マルバツツジが山肌に張り付くように群生、開花期は素晴らしい景観でしょう。
** 次回は集落の様子などを予定しています **


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十島村への旅2 やど

2018年04月05日 | 旅行

中之島には、24日の早朝から27日の早朝までの間、滞在しました。
1日当たり20kmほどを歩き、略図内に赤線で書いた道路を回りました。


6時35分下船、宿のご主人が「中之島荘」の旗をかざして迎えてくれました。
港から車で数分、緑に囲まれた3日間お世話になる中之島荘に到着です。


部屋は「あじの室」、ツインベッド、テレビ、エアコン、部屋の鍵付きです。
同じつくりの部屋は隣と2室で、他は畳敷きの部屋が5室ほどあります。
現在満室、仕事の方がほとんどで、半年以上の滞在者も居られるそうです。


共用は、洗面所、ウオシュレット付き水洗トイレ、洗濯機が2台あります。


この日の夕食は、漁師のご主人が釣り上げたメカジキのさしみなどです。
食材の多くはフェリー便だのみ、急に訪ねても食事はできないそうです。


島内には食堂はありませんので、宿の食事は3食付きです。
昼食は宿に帰らず、前日にお願いして、昼食の弁当を作ってもらいました。
天気に恵まれ汗ばむ日中、のんびりと木陰で弁当をいただきます。


島内には4軒の宿がありますが、仕事の方が多く、どこも混んでいるようです。
1月に電話で予約をしたのですが、4軒とも満杯で、一時はあきらめました。
ここは、役場出張所付近にある「大喜旅館(おおきりょかん)」です。


小中学校の付近にある「なごらん荘」です。


もう1軒は「海游倶楽部」で、トカラ馬牧場や天文台の付近です。


さて、さて、漁港には今日の釣果の「サワラ」があがっていました。


水産会社に納め、数本を家に持ち帰ったご主人は早速3枚におろします。
残ったアラをまとめたご主人に連れられて川の橋の上に行きました。
アラを投げいれると、なんと、オオウナギが数匹姿を現したのです。


宿には風呂はありませんので、島内にある3件の温泉のお世話になります。
白い屋根の建物が西区温泉、他に東区温泉と天泊温泉があります。


入湯料はありませんが、島外者などは寄付という形で、画像左下の箱に納めます。
通常は200円程度ということですが、高額寄付者は横の壁に名が載ります。
夕方からは島の方々が入るので、島外者は混雑させぬようその前に入るようです。
貼紙に「石鹸で体を洗ってから入って下さい」、しまった石鹸なし、あせります。
大変にいい温泉で、20km以上歩いて疲れ切った体を癒してくれます。


先ほどのサワラがきれいに盛り付けられ、食卓にのっています。
楽しみな食事は、宿泊者全員が揃い、情報交換などで盛り上がります。
** 次回は御岳登山と道すがらの植物の予定です **

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十島村への旅1 出発

2018年03月31日 | 旅行

「刻(とき)を忘れさせる島 吐噶喇(トカラ)」の旅がようやく実現しました。
十島村へは「フェリーとしま」が週2便、奄美の名瀬港往復で運航されています。
今回は有人島7島のうち、2回の往復便を利用して、中之島と宝島を巡りました。
往復便で行ったり来たりを繰り返すと、4往復便で全島を巡ることもできます。
もし、島に渡った後に悪天候に見舞われた場合は、じっくりと刻を忘れましょう。


フェリーは鹿児島本港の南埠頭から、夜中の11時に出航します。
9時から乗船ができると聞きましたので、8時30分ごろに乗り場に到着しました。
>右の建物が、としま旅客待合所で、光って見えるのが「フェリーとしま」です。


乗船券は出航が決まってから販売するとのことで、空港で出航の確認をしました。
鹿児島港から中之島までの料金は、二等客室で、一人6,180円です。


今日はそれほど混んでいませんが、混雑時は通路にも寝具が敷かれるようです。


レストランには売店と、10種類ほどのメニューがあり食事ができます。
ですが、営業時間や、船酔いなどの事情で食事がとれない場合もあります。
島内には食堂はありませんし、店屋さんも夕方のみの営業だったりします。
そこで用心のため、カップ麺や保温ポット、腹持ちの良いおやつを持参しました。


届け先と花屋さんの名の書かれた花束が、洗面所の脇にありました。
離島でのこの時期の花束、すぐにピンときました(後に紹介)。


ほぼ定刻に十島村の玄関口、北緯30度の口之島に到着しました。


島の生活物資は、すべて「フェリーとしま」によって運ばれてきます。
下したばかりのコンテナの脇に車をつけ、さっそく荷物を積み込んでいます。
生協、取引店、あるいはネットなどから、お米や嗜好品、衣料品などが届きます。


口之島を出て間もなくすると、高い山が見えてきました。
トカラ列島の中で一番高い山、標高979mの活火山、御岳(おたけ)です。


天候に恵まれて軽快な7時間半の船旅、中之島港に着岸しました。
降りる皆さんは、島民の方、仕事の方がほとんどで、観光客は稀です。
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錦秋!天龍寺と千光寺

2017年12月03日 | 旅行

22日は嵐山・嵯峨野めぐり、桂川に架かる渡月橋など名所は大賑わいでした。
桂川は流域によって名を変えるようですが、行政上の表記は桂川で統一されています。
大堰川(おおいがわ)や保津川との名もあり、渡月橋上流付近は大堰川とも言うとか。


『天龍寺』は、世界遺産「古都京都の文化財」の一つとして1994年に登録さています。
左側の、切妻造の大きな三角形の壁を正面に見せる建物は、庫裡(くり)です。


天龍寺の庭園は、『曹源池(そうげんいけ)』を中心とした池泉回遊式の名園です。
寺最大の建物『大方丈』と、画像奥に見える『小方丈(書院)』に面しています。
室町時代から多くの人々を魅了してきたこの庭、ようやく目にすることができました。


池泉回遊式とは池の周囲を散策しながら、様々な角度から楽しむ庭の造り方だそうです。
曹源池を半周すると、嵐山を借景とする眺望となり、左側の大方丈も景色になります。
建物内からの眺望もすばらしく、大方丈の濡れ縁側に立つ拝観者も見とれています。


紅く染まったモミジの株元から小さな池に流れ込む清流、癒される日本庭園の小径です。
苔むした庭園を『望郷の丘』に向かう坂道は静寂、散策する二人はいい雰囲気です。


天龍寺の北門から外に出たところは『竹林の小径』、小径は人々でいっぱいです。
竹林から紅葉の名所『宝厳院(ほうごんいん)』の前を通り、乗船場に向かいます。


渡月橋の脇から30分ほど渡し船に乗り、両岸の紅葉を楽しみました。


船から下りて岸に上がると、そこは『大悲閣千光寺(だいひかくせんこうじ)』の入口です。
つづら折りの石段を登り、山門をくぐると “一人3回まで自由につける” 鐘楼があります。
ご~ん、ご~ん、ご~ん、嵐山の紅く染まったモミジの森に、優しい音色が響き渡ります。


急峻な石段を登り、息の上がった身体を迎えてくれたのは、ご住職の優しさです。
境内を見守る嵐山を背に、ブロッコリーでしょうか、花軸に支柱が添えられています。
その嵐山から湧き出た清水が竹筒で引かれ、登りに疲れた拝観者を潤してくれます。


千光寺は、大堰川の開削工事で亡くなった人々をとむらうために建てられたそうです。
観音堂から望む嵐渓の大パンラマ、眼下には大堰川の川面を渡る屋形船が見えます。
遠方には京都の街が望め、今回訪ねた錦秋の名刹を思い出し、しみじみと眺めました。



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錦秋!大徳寺と実相院

2017年12月02日 | 旅行

21日は、臨済宗大徳寺派の大本山で、京都の五山の一つ『大徳寺』を訪ねました。
千利休が山門の二階を増築して自分の像を置き、秀吉の怒りをかった話は有名です。
大徳寺には20余りの塔頭(たっちゅう:寺院の中にある個別の坊)があります。
その中の一つ、信長や秀吉など戦国大名ゆかりの寺院、『黄梅院』を拝観しました。


美しく手入れの行き届いた苔と薄紅色がさしてきたモミジの庭を通り院内に入ります。
黄梅院の見どころの一つは、千利休の作とされる『直中庭(じきちゅうてい)』です。
また、襖絵、庫裡(くり)、茶室など見どころいっぱいなのですが、撮影は禁止です。


京都市岩倉にある『実相院(じっそういん)』、岩倉実相院門跡(もんぜき)とも呼ばれます。
門跡とは、住職が天皇家と繋がりを持つ寺で、江戸期などに大変に栄えていたそうです。
幕末の一時期、岩倉具視が住み、当時の密談の記録などが残されているとのことです。


二つの庭があり、一つは比叡の山並みを借景とした雄大な石庭です。
石組みは日本を表現し、三つの半円のオブジェは大海原の波を表現しているそうです。


もう一つは山水庭園、池の周囲の様々な植物とモミジの紅葉が庭を彩ります。
また、奥の庭池にはモリアオガエルが棲むそうで、豊かな自然に包まれた寺院です。


滝の間(画像左)の磨き上げられた黒色の床板に、庭の紅葉が映り込む様は見事です。
この “床もみじ” 撮影は出来ませんので、畳に座り、じっくり脳裏に写しました。


『瑠璃光院(るりこういん)』に向けて比叡山電鉄の終点「八瀬比叡山口駅」を降ります。
駅に面した高野川を渡り、左に曲がると比叡山ケーブル、右に曲がると瑠璃光院です。
曲がってまもなく、整列用のロープが幾重にも張られた拝観チケット売場につきました。


な、なんと、現在の時刻は13:05分、拝観予定時間は16:00との標示が出ています。
2時間待ちは覚悟していたのですが、3時間は予定外、泣く泣く拝観を断念しました。


断念組が山門だけでも見ようとゾロゾロ、それを13:20分拝観組が余裕で見ています。
拝観料2,000円、人数制限有り、団体お断りなどにもかかわらず、この人気です。


やすらぎといこいの里にふさわしい、落ち着いて風情のある山門でした。
当院公式サイトによると、「参道は百種以上の楓紅葉が錦繍を競い合っている」とか。
錦繍(きんしゅう)とは美しい紅、山門越しから錦繍の様を思い後にしました。
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