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信州自由人

のぐケーンのぶろぐ

お寺の紅葉

2014年11月15日 | 樹木
山の上から紅葉が始まり1月半、山里までおりてきました




ここは、長野市若穂保科にある牡丹と紅葉の古刹、清水寺(せいすいじ)です。
15~16日はもみじまつり、寺の周辺はただいま紅葉まっ盛りです。




清水観音堂へと続く参道を照すイロハモミジなどカエデ科の木々の色模様です。
緑と黄色、そして紅の葉は、様々の濃淡と色彩があり、見上げる参道は圧巻です。




石造りの階段を登り最初の踊場から山門方向を振り返ると、古刹の秋を堪能できます。
幻想のような紅葉の森に身を置き、山門の先に見える白い光をボォーと眺めます。




モミジに包まれて20分ほど登ると、清水寺観音堂にたどり着きます。
京都の清水寺に似る懸崖造りの観音堂には千手観音が祀られています。




秋を満喫して参道を下ると、祭り実行委員の皆さんが竹の灯篭を準備していました。
彩短檠(さいたんけい)の点灯は16時30分からとの案内がありました。
檠は灯火を立てる台のことですが、彩短檠とは清水寺独自の表現なのでしょうか。




参道を下り終え、本堂に向かうとモミジの古木がある鐘楼前に出ます。
手からこぼれ落ちるほどの、散り落ちた葉を拾ってきました。




鐘楼前の小石の敷き詰められた広場に拾ってきた落ち葉を並べてみました。
「もみじどき秋は遠目に見るがよし」との言葉がありますが、近めもすばらしいものです。




日本自生のカエデ科植物は30種ほどあり、園芸品種は400種類以上あるようです。
日本のモミジといえば、イロハモミジ、ヤマモミジ、オオモミジの3種類をよく聞きます。
画像はイロハモミジと思われるのですが、ヤマモミジとの正確な見分けは難問です。
イロハモミジは可愛らしい小葉で、葉の径6cm以下を目安に区別するのだそうですが。




画像はヤマモミジの系統かなと思いカメラに納めました。
葉の縁の鋸歯(ギザギザ)は、切れ込みの深さが大と小の二重になる重鋸歯です。
重鋸歯を見てもイロハモミジと区別はできませんし、葉の大きさも個体により様々です。
翼状の実の開き角度は、ヤマモミジが鈍角、イロハモミジは水平が多いとのことです。




イロハモミジとヤマモミジの見分けに比べ、3種類の中でオオモミジは見分け易そうです。
それは、オオモミジの鋸歯の切れ込み程度がほぼ一定で、他の2種と明確に異なります。
画像は鋸歯の状況から、オオモミジの系統であろうとほぼ確信しています。
美しい紅葉に感動をもらえばそれで十分なのですが、本名にこだわり悩んでしまいます。


 
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トチ稔るまで4ヶ月

2013年09月14日 | 樹木
3連休の初日は神社の掃除当番、朝6時からいい汗をかきました。
神社の杜のトチは実が落ち切っており学校のトチが気になりました。





春から見てきた学校のトチノキが見事にたくさんの実を稔らせました。
丸い果実が熟すと厚い果皮が3枚に割れ種子を落とします。
輝く茶色の丸い大きな実で、ついつい拾いたくなる不思議な魅力を持っています




5月18日に大きな穂状の花序にたくさんの花を咲かせました。
その5日後に花が散り始めると丸い子房が見えてきました。
これがトチの実の赤ちゃんです。




拡大してみると、花は白を基調に薄い紅色を染め、雄しべを長く伸ばしています。
花が散った後は、花柱の痕跡を残して子房がふくらみ始めています。




6月に入ると果実の形がはっきりしてきました。
落花以降これまでも実の数は減っていますが、6月中はさらに数を減らしているようです。





7月下旬になると、真夏の太陽の強い光を受けてどんどん成熟してきます。
この頃になると未熟果の落下は見られなくなります




そして今日の画像ですが、3日ほど前から落果が始まりました。
樹上で割れて種子が落ちるものや割れないで果実が落ちるものなど様々です。




果実のまま落ちた場合も地表にあたった衝撃で割れるものもあるようです。
校内の庭や側溝に落ちたトチの実は学生が気づいて拾いあげてくれるでしょうか。
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テモミグルミの話

2012年12月15日 | 樹木
だいぶ前に『クルミ収集家』さんからテモミグルミのお問い合わせがありました。
今日の話題はテモミグルミです。





二つのクルミを手のひらでくるみ、コロコロと動かす健康法があります。
手には、胃、心臓、脳などの体の器官と密接に 結び付いているツボがたくさんあるそうです。




テモミグルミは殻が厚く、殻の表面がゴツゴツしています。
このためクルミの種類の中では手のつぼを刺激するのには向いているようです。




ちなみに殻の中には食べられる実も詰まっています。




このテモミグルミは東御市のくるみ街道沿いにあります。
写真の道がくるみ街道で、道沿いにある2本の大きな樹がテモミグルミです。
ここは「サンファームとうみ」のくるみ展示園で東御市が管理しています。




展示園ですので各樹には和名と学名が表示されています。
本種は外来の栽培種と日本原産のオニグルミ、ヒメグルミが自然交配した珍しい種類で、
クルミ生産地の長野県東部、北部で、まれに見つかるそうです。
野生のクルミの分布状況を長年にわたって調べている花岡さんによると、
自生のテモミグルミは東御市に1株など近隣市町村で1~2株が確認されているそうです。
なお、写真の樹には青いテープが巻かれています。
気になりファームの場長さんにお聞きすると、今年中に切断するとのことです。
テモミグルミは樹勢が強く、道(くるみ街道)向こうの作物に悪影響があるのだそうです。
その作物は、高値で売れる薬用作物のオタネニンジンで、黒く見えるのは日よけ屋根です。




これは花岡さんが各地で収集した野生のクルミの標本です。
オニグルミは各地とも多く、ヒメグルミは地域によって分布量が異なるようで、
群馬県での自生株はいまだ確認していないとのことです。
テモミグルミは極めて少ないのですが樹勢が強く遠くから見ても存在が分かるそうで、
秋になりオニグルミの葉が色づいてもテモミグルミの葉は青々としているそうです。


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複雑な思い

2012年05月19日 | 樹木
昨年の秋、栗林地区の民家の屋根越しに見た、
神々しい厳かな「神」と「舎利」をもつ御神木が見あたりません。



 

昨年、出会った時は午後の強烈な陽が正面から射し、その威厳に立ちすくんだものでした。
また、根本の洞(ほら)状のすき間からは多くのニホンミツバチが忙しく出入りして働いておりました。




その御神木は根本から切られておりました。
そういえば、近くの方がいつ私の家に倒れてくるか心配で心配でと話しておりました。
樹の下敷きになる不安が解消され、平安な日を送れるようになり良かったですね。
そう思う一方で、めったにないあのようなネズミサシの銘木、
もう見ることができないのがとっても残念です。



ニホンミツバチが出入りしていた当たりの切り口を見てみました。
洞のすき間に、ビッシリと蜜を貯えておりました。
神に捧げた蜜でしょうが、人差し指を蜜壺に差し入れ一ナメ分をいただきました。
さすが、ニホンミツバチの蜜です。
何ともいえぬ至福の香りと味でした。
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彼岸の木蓮・・残念

2012年03月17日 | 樹木
今日は彼岸の入り、春雨にぬれながら墓参りをしてきました。
彼岸の仏壇に春の花を、ともくろんだのですが失敗しました。





2月25日(土)の散歩中、街路樹の剪定が行われていました。
切られた枝には沢山の花芽が着いていました。
これを家で咲かせ、一足早く春を楽しもうと思いついたのです。




早速玄関に飾り、我ながら名案と、咲くのを楽しみに待ちました。
2週間後、蕾をつつんでいる銀毛の包が剥がれ始め、
開花の兆しが見えてきました。
これは、お彼岸にぴったり開花とウキウキ気分で待ちました。




あれから10日、開くことなく純白の花は褐色じみてきました。
また、花も大きくなりません。・・・残念無念・・・。
花を開かせるには大変なエネルギーが必要なことを思い知らされました。




この木はモクレンなのかコブシなのかの見極めも楽しみでした。
どうもモクレンのようです。
開花はしていませんが花の外側3枚はがく片のようです。
また、花の下に葉の出ている様子もないのでモクレンに間違いないでしょう。
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