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信州自由人

のぐケーンのぶろぐ

<冬> 天空の恵み

2012年02月19日 | 樹木
当地のこの冬は雪の量が少なく、とても気になっていました。
と言いますのは、美味しいお米を作るのには、豊富な水が必要なのです。
枯れることなく潤いの水をもたらしてくれるのは、山に積もる雪です。
心配になり、近くを流れる「所沢川」の水源を見に行くことにしました。





これが当地を潤してくれる山系です。
左から「烏帽子岳2066m」、隠れて見えませんが「湯ノ丸山2101m」、中央が「三方ヶ峰2040m」です。
右端は浅間山です。
そして手前の深みは、これらの山系から長野県側に流れ出る水全てが集まる「千曲川」です。




所沢川の千曲川合流点です。
標高は約510mです。
これから地蔵峠までは車で、そこから歩いて湯ノ丸山まで登ってみたいと思います。




登る途中は所沢川から水路をひいて整備された水田がずっと続きます。
標高1000m程度の横堰(よこせぎ)地区の上部までです。




標高約1450mまで登ってきました。
雪をかぶった石をぬって、沢山の水が流れています。




標高1860m程度まで登ってきました。
湯ノ丸山は沢山の雪をたたえていました。




山頂近くの標高2000m程の山道脇に穴が開いていました。
ストックを差し入れてみると、ちょうど1mでした。
山には今年も変わらず、沢山の天空の恵みが届いていました。


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師走に咲く花

2011年12月03日 | 樹木
12月になりました。
1日には車の屋根がうっすらと白く薄化粧をしました。
この寒さの中、盛んに花を開かせているサクラがあります。
10月頃からだと思いますが、ポツポツと咲きだし1ヶ月以上になります。





川辺に沿って植えられており、車での通りすがりや散歩時になごませてもらっています。




ジュウガツザクラだと思われますす。
ジュウガツザクラは江戸時代後期から親しまれてきた園芸品種です。
年に2回花を咲かせ、全体のつぼみの3分の1が10月頃から咲き、
残りの3分の2は春に咲くのだそうです。
花の特徴は、花弁が八重で、白かうすいピンク色です。
萼筒は紅色でコンパクトな壷型です。
この時期に咲く八重のコブクサクラの萼筒は太長の漏斗型なので区別ができます。
また、萼片の鋸歯が目立ちます。




一重で花弁数が5枚の樹も花を咲かせていました。
ジュウガツザクラは八重で花弁数は5~18枚だそうです。
この時期に一重の花を咲かせるサクラはフユザクラでしょうか。
フユザクラの萼筒は太い鐘形で萼片は舟底形で鋸歯があるというのですが。
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御神木

2011年10月08日 | 樹木
東御市和(とうみしかのう)に栗林という地区があります。
集落の裏手から下ってくる途中、屋根越しになんとも厳かな「神」と「舎利」が見えたのです。
いさんでその方向へ向かいました。
盆栽などで、枝や幹の一部分が枯れ、白色の木質部分が剥き出しになった状態の樹を見ることがあります。
枝で起こったものを神(ジン)といい、幹で起こったものを舎利(シャリ)と呼びます。





家の角を曲がり出会ったその樹は、幹から神々しい光をはなっておりました。




陽を背にして見上げてみました。
こんな近場に、神と舎利をもつ銘木があろうとは、ため息をついてしまいました。
近くの方に聞いてみたところ「もろんぼ」という樹だと教えてくれました。
以前、家に倒れてくると危ないので枝を切り始めたところ、硬すぎて止めたそうです。
神や舎利の様、硬い樹、上方の葉ぶりからネズミサシかなと見当をつけました。
案の定、「もろんぼ」はネズミサシの方言名であるとの記事にたどり着きました。
ネズミサシはネズ、ムロ、モロノキなどとも呼ばれています。
成長が遅く材が緻密で、針葉樹の中では最も重い幹比重(0.54)だそうです。
園芸上では杜松(としょう)と呼ばれ、盆栽に仕立てられています。




祠には屋敷神様が祀られているそうです。
そして、幹にはいくつもの洞(ほら)状の小さなすき間があります。
そこは虫たちの絶好の住み家となっているようです。
右下の株元は樹皮の色がやや異なっています。




ニホンミツバチが激しく出入りしているうちに樹皮が剥がれてきたのでしょうか。




そしてこちらはスズメバチです。
お隣さんどうし、互いを干渉せず忙しく働いているようです。
なんとも不思議な光景でした。
やはり、御神木の威光によるものなのでしょうか。

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初秋の木の実

2011年09月03日 | 樹木
各地で猛威を振るっている台風12号、
長野県には今日の夕方から明日の朝にかけて最接近するようです。

今朝は久しぶりに近所を歩いてみました。
なんと、街路樹の木の実が色づき始めていました。
もう9月、秋が始まっています。





ふしぎな形をしていますが、これはヤマボウシの実です。
割ると中は濃い黄色で、アマーくマンゴーのような味がします。




鈴なりです。
花の時期もいいですが、実の熟れる時期もいいですね。




さて、この実はハナミズキです。
ヤマボウシとハナミズキは共にミズキ科です。
樹形も葉も花(本当は花ではなく総苞片)も似ています。
野生のヤマボウシの総苞片は白なのですが園芸種にはピンクもあります。
そこで、花の見分けは総苞の先が丸いかとがっているかで見分けています。
ですが実を見れば一目瞭然で見分けがつきます。
なお、ミズキ亜属の果実はわずかに毒性があるそうですので食べません。



これから実の紅がさらに増し、きれいになります。
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ヒノキの仲間4種の見分け方

2011年07月23日 | 樹木
長野県林業総合センターの樹木観察等のコースは一般人も自由に利用させてもらえます。
樹木には和名、学名、科名、属名、分布、特徴などの標記があり、とても参考になります。
本館棟の前にヒノキの仲間が1本ずつ植えられていました。




4種の樹木の葉を少しいただいて並べてみました。
左から、ヒノキ、サワラ、ネズコ、アスナロです。
並べれば、何となく違うような気もします。
「サワラは葉の先がヒノキより鋭い」とあり、
「アスナロは葉が鱗状でヒノキに比べて大きい」とありました。
なるほど、確かにアスナロは見分けられそうです。
ですが、葉の表で4種を見分けるのは私には無理そうです。



次に葉の裏を比べてみました。
かなり特徴が異なり、見分けるには葉の表より良さそうです。
ヒノキは「葉の裏の気孔線は白いY字形」、
サワラは「白い気孔線はヒノキより広い」と書かれています。
なるほど、わかりやすいです。
白いすじは気孔線なのですね。
ネズコには白い模様はありませんでした。
アスナロはかなり幅広く白い模様が広がっています。




アップでヒノキ(左)とサワラ(右)を比べてみました。
ヒノキとサワラの見分け方が紹介されている記事を思いだし、
ついつい「なるほど」と感心して笑ってしまいました。
ヒノキの気孔線をY字形とすれば、サワラは少し無理してH字形でしょうか。
そこで、次のように覚えるのだそうです。
「卑猥(ひY)なヒノキ」、「H(エッチ)、サワラないで」
ヒノキやサワラには大変に失礼ですが、覚えやすいです。
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