ベラルーシの部屋ブログ

東欧の国ベラルーシでボランティアを行っているチロ基金の活動や、現地からの情報を日本語で紹介しています

2021年6月17日。気温上がる

2021-06-17 | ベラルーシ旅行・長期滞在・留学注意情報
 2021年6月17日、気温が上がり、日照時間も長くなって、明るい昼が続いています。

 昨日の米露首脳会談では、ベラルーシ情勢をめぐる問題が議題に上がるのではと予想されていたのですが、ロシアの大統領報道官によると、重要な議題の一つにはならなかったそうです。話し合いましょうと提案したのはアメリカ側。しかし、ロシア側は、我々には立場というものがあると返したようです。会談後もベラルーシ問題は触れられませんでした。

 一方でアメリカは、今日、新しい対ベラルーシ経済制裁を発動させました。
 ニュージランドも欧米諸国に続いて、対ベラルーシ経済制裁を発動させることを発表しました。

 
 ゲーム「ワールド・オブ・タンクス」で有名なウォーゲーミング社がリトアニアの首都ビリニュスにある29階建て高層マンションの180戸のうち76戸を買い上げました。ベラルーシ人社員とその家族のための社員寮になるそうです。
 ベラルーシのIT企業が従業員とその家族を引き連れてどんどん海外へ移転します。

 リトアニア外務省はベラルーシとの国境地帯に不法入国者を防ぐためのフェンスを設置すると発表しました。

 不法入国ではなく、優秀な人材がリトアニアに移住してくるのは歓迎だけれど、難民が不法入国するのは禁止するということですね。

 
 ライアンエアー緊急着陸事件の際に身柄拘束されたサペガ氏の父親がメッセージ動画を撮影し、ベラルーシ大統領に刑罰の軽減など温情を訴えました。
 ベラルーシとロシアの両外相が、サペガ氏の今後の取り扱いについて、話し合っているそうです。すでに在ベラルーシ・ロシア大使もサペガ氏と面会しているそうで、ロシア国籍のサペガ氏の今後が気になります。

 EUはベラルーシにいまだに死刑制度が残っていることに対して批判しました。もう以前から何回か言われていることですが、今また批判されています。ヨーロッパで死刑制度が残っているのはベラルーシだけなんですよね。
 同じく死刑制度が残っている日本国民の皆さんはどう思われますか?
 難しい問題ですね。
 無差別に無関係の人を大量に殺した犯人。死刑制度のある国の人なら、そんな危険人物、社会に二度と出さないでほしい、自分の命で償え、つまり死刑がいい・・・と思う人が多いと思います。日本人の多くはこうではないでしょうか。
 一方で死刑制度のない国では、大量殺人を実行すると、終身刑が確定、しかし長年刑務所の中で暮らすのは嫌なので、犯行後すぐ自殺してしまおう、という考えの人もいます。死刑制度がある国では、死刑にしてもらいたいから大量殺人をわざわざ実行する人もいます。とにかく被害者のほうはたまりませんよ・・・
 問題なのは死刑制度が残っていると、人を殺してもいないのに政治的に邪魔だと思われると、濡れ衣を着せられて、やったことのない罪で死刑判決が出る人が現れるかもしれないということです。今の日本ではこのようなことは起こらないでしょう。(日本の死刑制度は正しくクリーンなので、残っているほうがいいと思う日本人が多い。)しかしベラルーシではこのような判決は起こらないでしょう、と言い切れない状況になっているので、そこをEUが批判しているのです。
 もし死刑制度がなければ、濡れ衣を着せられたとしても、最悪終身刑ですみ、後で無実が証明されたら、生きて社会に復帰できます。しかし死刑になって死んでしまったら、もう取り返しがつかないことになります。生きているか死んでいるかの差は大きいですよね。

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