ベラルーシの部屋ブログ

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2022年8月15日。ウクライナ侵攻から173日目

2022-08-15 | ベラルーシ旅行・長期滞在・留学注意情報
 2022年8月15日。

 今日、ベラルーシ大統領は、86人の子供を含む401人のベラルーシ国籍を認める命令に署名しました。
 2年前の大統領選挙後、数十万人がベラルーシを出国しましたが、これでベラルーシ人が増えました。
 このうち341人がウクライナ人で、主にドネツクとルハンシク出身です。
 このほか60人の出身地は、アルメニア、アゼルバイジャン、ジョージア、カザフスタン、ウズベキスタン、タジキスタン、トルクメニスタン、ロシア、モルドバ、リトアニア、トルコ、シリア、エジプト、アフガニスタン、イラン、パキスタンと多岐に渡っています。

 ウクライナ副首相はへルソン州の住民に対して、「避難しなければならない」と呼び掛けました。冬場の暖房が確保できそうにないからです。おそらくインフラが破壊されており、冬までにそれを元通りにできないからです。
 すでに住民の半数がへルソン州を離れていますが、今後2万人以上が避難すると予想されています。


 7月22日の投稿記事にも書いたコルバン氏がウクライナに帰国できなくなったことについて、キーウのクリチコ氏市長が同情すると述べ、弁護する書簡に署名した後、ウクライナ大統領から、クリチコ氏のウクライナ国籍剥奪をほのめかす脅しが始まったと発言しました。
 直接「政府の決定に異を唱えるなら、ウクライナ国籍を剥奪する。」と言ったのではなく、「クリチコさん、あなたはまだドイツの市民権を持っていませんよねえ。」という言い方だったようです。
 クリチコ市長は、ドイツ国籍など取得しておらず、そのつもりもなく、キーウを離れるつもりもないことを述べて、反論。さらに、長年ドイツで働いている妻と離婚したことも発表しました。
 クリチコ市長は3人の子供もイギリスに留学中で、キーウ市長なのにその家族はキエフに誰も住んでいないのです。こんな状況で、外国籍を取るつもりはなく、ウクライナ国籍を奪われるのっは困る・・・というより、政府への批判をしています。
 クリチコ市長はキエフ市民に、冬に備えて暖かい服や毛布を買いだめするようアドバイスしました。
「停電になったときのために発電機を用意しています。暖房やガスがなくなる場合、燃料油の備蓄があります。しばらくはキーウ市は都市機能を保てます。しかし短期間にすぎません。」
 今からクリチコ市長は冬に向かって準備を進めると市民に演説で述べました。



 サウジアラビアのアルワリード・ビン・タラル王子の投資会社キングダム・ホールディングは今春、ガスプロム、ロスネフチ、ルクオイルに5億ドル以上を投資しました。 
 このようにロシアに経済制裁を科しても、別方面から支援してくれる人や組織があります。


 ベラルーシが国産の、あるいは国内にある砂糖を外国へ輸出できる期間が8月18日からさらに6ヵ月延長しました。
 砂糖不足になるという懸念もありましたが、すっかり払拭されていますね。


 今日の夕方、再びサポリージャ原発に攻撃、それに伴う爆発が起こったようですが、詳細は報道されていません。
 

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