6月28日から8月31日にかけて軽井沢高原文庫にて展覧会「戦後80年 壺井栄『二十四の瞳』〜図書館情報学の世界から〜」が行われます。
その中の「海外で翻訳出版された図書」のコーナーにて、日本文化情報センター日本語教室の生徒が翻訳した壺井栄ロシア語訳作品集「二十四の瞳」も展示されることになりました。
軽井沢高原文庫のHPのリンク先はこちらです。イベント・展覧会のご案内
また軽井沢高原文庫館長の大藤敏行さんがブログでロシア語版「二十四の瞳」についてご紹介してくださいました。リンク先はこちらです。
*「6/28∼旧朝吹山荘で「戦後80年 壺井栄『二十四の瞳』∼図書館情報学の
世界から∼」を開催します」
英語など他のメジャーな言語に翻訳された「二十四の瞳」のそばにロシア語版も展示されることになるのは、ベラルーシ人翻訳者にとって大変光栄なことです。
今年は終戦80年目の年でもあり、反戦文学者として名高い壺井栄が選ばれたと思うのですが、それに加えて、今現在、ロシアとウクライナの戦争が続いているこの状況で、ロシア語版が展示会に加わっていることに、感慨を覚えますし、有意義なことであるとも思え、また運命を感じます。
本書はすでに軽井沢高原文庫に寄贈され、展示会終了後も蔵書の一つとして保存されます。
壺井栄というと小豆島のイメージがとても強いですが、軽井沢にも壺井栄は山荘を持っており、避暑を兼ねて1年の半分をそこで過ごしながら、執筆活動をしていたそうです。
このように軽井沢で別荘や書斎を構えていた文学者は多く、ゆかりのある文学者の作品は軽井沢文学というジャンルにまで成長しているのだそうです。小豆島に意識が向きすぎていて壺井栄が軽井沢文学の作家でもあるということを私は全く知りませんでした。
今回の展示会を企画され、ロシア語版「二十四の瞳」を展示できるように尽力してくださったのは筑波大学の図書館情報メディア系の大庭一郎先生です。壺井栄ロシア語訳作品集「二十四の瞳」は筑波大学の研究室にも2冊(2021年仙台市で製本された仙台版と2022年にミンスクで出版されたミンスク版1冊ずつ)が寄贈されました。
ベラルーシ人日本語学習者の手による本書が日本国内で保存、研究対象になり、翻訳者一同、大変喜んでおります。
また本書出版費用を支援してくださったチロ基金支援者の皆様にも厚くお礼申し上げます。
日本の皆様、ぜひ軽井沢高原文庫にご来場ください。
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軽井沢高原文庫の展示会の詳細は上記リンク先をご参照ください。
2025年6月28日(土)~同年8月31日(日) ※会期中無休
会場:旧朝吹山荘「睡鳩荘」(電話:0267-46-6161 軽井沢タリアセン)
料金:大人200円、中学生以下無料(※軽井沢タリアセン入園料が別途必要)