ベラルーシの部屋ブログ

東欧の国ベラルーシでボランティアを行っているチロ基金の活動や、現地からの情報を日本語で紹介しています

ベラルーシの幼稚園 その2 「入園」

2009-05-14 | ベラルーシ生活
 目指す幼稚園にY子を連れて行き、
「どうしたら入園できますか?」
といきなり尋ねたわけなのですが、すると最初は「え、もう4歳?」という反応が返ってきましたが、入園に必要な書類を教えてくれました。
 親の身分証明書(パスポート)、子どもの出生証明書、入園願い届け、アンケート用紙(緊急連絡先や、親の職業、兄弟の有無、健康についての留意点や習い事などを記入する。)、健康診断書です。
 この健康診断書をもらうのが大変で、診療所内のあらゆる科を巡って診察してもらわないといけないのです。(何と言っても行列待ちが長くて大変。1週間はかあかります。)

 ようやく書類をそろえて、幼稚園に持っていくと、
「4歳児のグループは2つある。1つはロシア語グループで、もう一つはベラルーシ語グループ。ロシア語グループには空席が一つ。しかしベラルーシ語グループの子どもが一人、ちょうど4月1日からロシア語グループに移ることを希望しているため、ベラルーシ語グループに空席ができる。だからベラルーシ語グループに入ることになるけど、いいですか?」
ときかれました。
 そう、ベラルーシはロシア語とベラルーシ語の2ヶ国語が公用語なのです。
「うちの子は家では私と日本語で、父親とはロシア語で会話しているので、ベラルーシ語ができないんですけど・・・大丈夫でしょうか?」
と相談すると
「小さい子どもだから、すぐにベラルーシ語もできるようになりますよ。」
とあっさり言われ、そのままベラルーシ語グループに入園することになったのです。

 ちなみに
「この幼稚園で外国人の子どもが入園するのは初めてです。」
と言われました。
 
 第1日目は慣れるため、ということで、2時間ほどで迎えに来てください、と言われました。
 さてベラルーシの幼稚園では園児が先生にお花を贈ることになっています。
 なので、前の日からお花を買っておきました。と言うのもベラルーシの幼稚園は朝7時から登園できるのです。
 ベラルーシの花屋も朝7時から夜の10時まで開いている店がたくさんありますが、間に合わなかったら大変なので、前日に買っておきました。

 あと制服や制帽、おそろいのカバンなどもベラルーシの幼稚園はありません。
 みんな好きな格好で来ています。カバンは持ってない子がほとんどです。
 Y子には最初のうちはハンカチだのいれたカバンを持たせましたが、だんだん手ぶらで行くようになってしまいました。

 それから日本の幼稚園につきもののかわいい組の名前もベラルーシにはありません。(「ひまわり組」とか「さくら組」とかいう名前です。)
 順番に「1組」「2組」・・・で少々味気ないです。

 初登園当日は幼稚園の1階で先生が待っていてくれました。
 2階の教室に入ると、他の子どもたちが
「新しい子が来た!」
と騒いでいました。
 幼稚園入園前から新体操教室には通っていたり、月に1回はSOS子ども村の子どもたちと遊んでいたので、幼稚園初日とは言え、Y子はあまり緊張する感じではなく、他の子どもに興味津々の様子・・・。
(親のほうが心配している。)

 2時間後、迎えに行くと
「え、もう家に帰るの? 早いよー。どうして私だけ?」
とY子に文句を言われました。
 先生は
「何も問題はなかったけれど、朝ご飯を全く食べなかった。お宅では米しかたべないんですか?」
ときかれました。
 どうも興奮しすぎて、食欲が出なかったらしいです。

 こうして第1日が過ぎ、持ってこないといけないものを先生から教えてもらいました。
 第2日目はもう少し滞在時間を延ばし、昼ごはんが終わった後、迎えに来るように言われました。
 そのとおりに幼稚園に行くと、
「今日はちゃんとご飯を食べた。」
と先生が証言。
「じゃ、帰ろう。」
と言うと「帰りたくない。」
と駄々をこねるので、じゃあ、昼寝の後にまた迎えに来ます、ということになりで、再度迎えに行くと
「まだ帰りたくない。」
と言う。よっぽど幼稚園がお気に召したようで・・・。
 しかし、おやつの時間になっておかゆが配られ始めるのを見てY子は
「えー、また食べるの? Yちゃん、お腹いっぱいよ・・・。」
とつぶやいていました。

 そう、ベラルーシの幼稚園では1日3回食事が出るのです。
 
(続きは「ベラルーシの幼稚園 その3」をご覧ください。)

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