自然日誌 たかつき

自然についての問わず語りです。

新生

2012年06月14日 | 動物 animals
近所に大きな病院があります。その庭に池があってカルガモがすんでいるのですが、5月の中旬に雛が生まれたようです。21日に近くにすむ次女が1歳の孫を連れてきたので、見に行きました。孫はトコトコ歩きながら眼にするものになんでも関心を示しています。見るもののほとんどが初めて見るのですから無理もありません。
 池に着くと、いましたいました。お母さんにつれられて6羽もの雛がピヨピヨとにぎやかです。お母さんが低木のあいだを右に行けば右に、左に行けば左にと忙しそうです。そうかもしれないし、雛がかってにあちこち行くからお母さんが心配で右往左往していたのかもしれません。鳥の雛には羽毛が出てくる前は哺乳類のような産毛みたいなのが生えています。首の細いあたりが孫と似ているななんて思っていました。すると、そのうち一羽がピョンと池に飛び込みました。

「かわいいわね」
「そうねえ、かわいいねえ」

入院している人やお見舞いの人が立ち止まって思わず声に出し、会話がはずみます。駅のホームを行くのと同じ社会にすむ人たちとは思えません。

「みんなこういうやさしい気持ちで過ごせばいいのに」

池を泳ぐ雛をみると、生まれて1週間かそこらしか経っていないのに、一丁前に右左と足をうごかして進んで行くのがわかります。なんだか幼い命のもつエネルギーに感心してながめていました。

家に帰って娘に「雛って元気だねえ」と言ったら
「わたし母親目線でみちゃった。一人でもたいへんなのに、よく6羽もめんどう見てるなって」

同じ物を見ていたのに、違うことを感じていたようです。



コメント
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