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自然日誌 たかつき

自然についての問わず語りです。

乙女高原14 マツムシソウ

2018年10月16日 | 乙女高原

マツムシソウ


マツムシソウに来たアブ


他の花とともに咲くマツムシソウ

ずっと生き物と付き合ってきて、「到達点」とも言えるのは「どの生き物だって一生懸命生きている。だから全て尊いんだ」ということです。だから普通の人が眉をひそめるような生き物にも目を向けてきたつもりです。そうであるのに、マツムシソウは他の花と同じように好きかと訊かれたら「はい」という自信がありません。この花の薄紫の色、花の形のゴージャスでありながらエレガントな点、葉との調和、他の花との取り合わせの妙・・・・と考えて行くと、どう考えても不平等なえこひいきをしている自分に気づきます。


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乙女高原13 タムラソウ

2018年10月14日 | 乙女高原

タムラソウ

タムラソウという花があることは知っていましたが、自分の調査値では見たことがありませんでした。調査地に出てくると、その植物について調べるので、学名なども覚えることが多いです。この植物の学名は知らないでいました。
 モンゴルで調査するようになり、アザミに似ているけどとげのない植物があり、家畜が食べ残していました。図鑑で調べてSerratulaということがわかりました。それでカタカナで「セラトゥラ」と呼んでいました。なんとなく、日本にはないものと思い込んでいました。
 乙女高原ではよくあり、「ああ、これがタムラソウか」と思っていましたが、データを整理しているときに学名を入れようと思って調べると、なんとこれがSerratula。
「あれ、なんだか聞いたような」と「あ、そうだセラトゥラだ」というのが同時に頭に湧きました。そう思ってみれば、確かにモンゴルにあるものとそっくりです。アザミに似てはいるが、トゲがなく、葉の様子もよく似ています。
 ほとんどのモンゴルで出会う植物は、日本で知っていて、「ああ、あの仲間だ」と認識するのですが、これだけは初めにモンゴルで認識し、あとで日本で確認した植物ということになります。

 名前は図鑑類を見ると「田村草」と書いてあり、由来は不明と書いてあります。田村と草では意味がわかりません。わからないと聞くとなんとか考えたくなるもの。
 「ムラサキ」は「紫」で、当たり前のようですが、「ムラサキ」は「群咲き」で群生すること、その花は白ですが、染めるとpurpleに染まるので、「群咲き」草が「紫」になりました。そう思うと、タムラのムラは「群」かもしれません。「田んぼの脇に群生する草」というのはどうでしょう。ちょっと無理があるか。


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乙女高原12 野菊

2018年10月13日 | 乙女高原

ノコンギク


ユウガギク


シラヤマギク

野菊は日本の秋を代表する野草という感じがある。小学校で教わった「きれいな野菊、薄紫よ」はノコンギクだと思う。ユウガギクはノコンギクによく似てい流が、見慣れると、ぱっと見たときの印象でわかるようになる。こちらの方が花がパラパラと離れてつく。これらに比べるとシラヤマギクははっきり違う。全体に大きくて、葉がハート形でやはり大きいが、そのわりに花は小さく、特に白い舌状花が短くて、数も少ない。茎が赤紫色で、これが花の白、葉の緑と良いコンビネーションを見せる。
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乙女高原11 タチフウロ

2018年10月11日 | 乙女高原

別件:継続している津田塾大学のタヌキの食性分析の結果を更新しました。こちら

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タチフウロ

風露という名前から受ける印象はかそけきもの、やや弱々しさも感じる感じです。実際、この花はそういうイメージにふさわし、繊細な美しさを感じさせます。でもゲンノショウコも同じ仲間と聞くと、ちょっとイメージが変わります。ゲンノショウコは元気な少女といった趣があります。


ゲンノショウコ


さらにいえば、このグループはGeranium、正しい発音はゲラニウムですが、英語風にはジェライニアムまたはジェラニウムで、園芸品種ではゼラニウムで知られています。その代表は真っ赤な花でヨーロッパの窓辺などにかざられます。その花びらは厚みがあって不透明、タチフウロなどの単色で繊細な印象とは対照的です。


ゼラニウム
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乙女高原10 ススキ

2018年10月10日 | 乙女高原

ススキ

柵を作る前にはススキばかりのような草原になっていましたが、いまはたくさんの虫媒花が戻って来ました。とはいえ、このようにススキが優占する場所も残っています。

ちょうど花の時期で雄しべがぶら下がっていました。こういう時期は短いので、ススキといえば枯れススキ、いわゆる「尾花」がイメージされがちです。


ススキの雄しべ
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乙女高原9 シシウド

2018年10月09日 | 乙女高原

シシウド

シシウドは大きくて可憐さはありませんが、放射状の花序に幾何学的な美しさがあります。



小さい花がたくさなるので、昆虫にとっても、一度訪問すれば近くにたくさんの蜜源があるので、ありがたいものと思われ、昆虫で賑わっています。





キアゲハの幼虫もいました。蜜を吸って授粉してくれるありがたい昆虫だけでなく、植物体そのものを食べる迷惑な昆虫もいます。




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乙女高原8 マルバダケブキのある林床

2018年10月08日 | 乙女高原


私はこの写真を撮影するとき、ある写真をイメージしていました。それは数年前に長野県の川上村というところに行った時のことです。カラマツとダケカンバの若い林で、明るいので、普通は林床に草本類が生えているのですが、シカの影響が強いためにシカが食べないマルバダケブキ以外は何もない異様な状態になっていました。その写真を見せるだけでは何がすごいのかわからない人が多いので、本来の状態を見せたいと思っていました。その御誂え向きの林がありました。マルバダケブキはありますが、それは全体の一部で、様々な草本類が生えています。これが本来の林の景観です。比較するとよくわかるはずです。


長野県川上村の林
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乙女高原7 キオン

2018年10月06日 | 乙女高原

キオン

この花は乙女高原で初めて出会いました。見てすぐにハンゴンソウの仲間だと思いました。全体の様子もよく似ているし、花もだいたい同じような感じです。ただ葉がハンゴンソウでは3つに切れ込むのに、キオンは単純な一枚です。ハンゴンソウはシカが食べませんが、キオンも食べないようです。
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乙女高原6 コウリンカ

2018年10月05日 | 乙女高原

コウリンカ

このはなは実物を見る前に図鑑を見て知っていたの絵d須賀、なんだかおかしな花だと思っていました。まず色がよくわからない。写真は日差しの強さによってかなり変わるので、頼りにならないし、普通のキク科の花のシベと舌状花の色関係とも違うと思っていました。それに舌状かがだらしなく下がっているようにも見えました。
 初めて見たとき、「ああ、これが実物なんだ」と納得しました。というのは実際に花の色が微妙なオレンジ色で、くすんだ茶色が混じったような色です。そして元気な状態でも舌状かはだらりと垂れた感じです。
 他にないユニークさで、出会ったときは嬉しく感じます。
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乙女高原5 キンミズヒキ

2018年10月04日 | 乙女高原




キンミズヒキが歩道の脇に塊になって咲いていた。東京でみるキンミズヒキ はせいぜい2、3本が生えているくらいなので、これほどあるとかなり印象が違う。
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