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自然日誌 たかつき

自然についての問わず語りです。

モンゴル 7

2022年08月07日 | モンゴル
ダシンチーレンの北東にモゴドという小さな町があります。


訪問地の地図

ここでは2014年に行った調査のリベンジをしました。ある斜面を選んで、地形に応じて植物がどう推移するかを調べたのですが、そのとき、土壌班と地形班と同じラインをとって調査をしました。そのとき、群落調査はどうしても時間がかかるので、ライン上にとったプロット(調査地)の数が少なくなりました。それでも傾向は十分に表現できたのですが、実際にデータを照合して解析してみると、やはり点数が少ないということになったので、それを取り直すことにしたのです。
 GPSに入っているデータでプロットの位置がわかります。正確にいうとわかることになっています。GPSの機械を見ると現在地と目的地がピンクの線で結ばれています。目的地に近づくとその線が短くなるのですが、実際には画面上では縮尺が変化していくので画面上の長さは一定です。それを見ながら目的地を目指すのですが、歩いていくと「ピッ!」と音がしました。目的地に近づいたことを知らせてくれるのです。そうなると一歩歩いても現在地が大きく動くので、結構難しく、下手をすると行き過ぎてしまいます。ようやく第1地点にたどり着きました。
 こうしてお昼を挟んで22の地点で群落記述をすることができました。そのラインをドローン撮影した写真の上に描いたのが下の写真で、黄色い線がラインです。横線は道路です。
 ちなみにモンゴルでは轍の跡が道路になりますが、その「道路」を外れると走れないわけでは全然なく、特別のことがない限りどこでも走れます。この写真でも我われが使った自動車が道を外れて写っています。


調査した「ライン」(黄色い線)。横線は道路。

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モンゴル 6

2022年08月06日 | モンゴル
 暑かったものの調査が順調に終わり、気を良くして次の目的地であるモゴドに移動しました。道中はモンゴルらしい景色が続きました。

ヒツジの群れ


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モンゴル 5

2022年08月05日 | モンゴル
フン密度カウントの結果をまとめてみました。湿地で5回、丘で5回調べた平均値です。

家畜のフン密度

青のグラフが湿地の結果でウマが一番多く、ウシとヒツジ(ヤギも含む)が少なめでした。肌色のグラフが丘で、ウマは湿地よりグッと少なく、ウシは全くなし、ヒツジが非常に多いという結果でした。これは我々の印象とピタリです。

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モンゴル 4

2022年08月04日 | モンゴル
私はそこで群落の記述をしました。それに並行して、ジャガさんとバンディさんには25 m四方の調査区をとって、その中で家畜の糞の数を数えてもらいました。まず巻尺で外枠をとり、その中を縦に4箇所に分ける紐をはり、そこを歩いて糞をカウントしてもらいました。
 日本人は数をメモするとき「正の字」を書きますが、欧米人は斜線を4本引いた後、それと逆方向の1本を引いて5とします。モンゴルの人はどうするか聞いたら、ちょうど「日の字」を描くように、まず外側の4本(つまり口の字)を書いて最後に中の横線を引くそうです。そうしてカウントしてもらいました。
 上の写真は湿地、下の写真は丘の斜面でのようすです。この日はとても暑くて35度くらいありました。


家畜の糞をカウントする


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モンゴル 3

2022年08月03日 | モンゴル
ダシンチーレン西の調査地に行くと、大体想定したように広い湿地が広がっていました。今回はバンディさんがドローンを持ってきていました。

ドローンを飛ばすバンディ

飛び上がるドローン

 そのドローンで撮影した調査地です。黒っぽく見えるのは池で、周りの濃緑色の部分はスゲが生えています。その緑に家畜がたくさんいます。周辺は薄茶色で砂漠のように見えますが、近くで見るとチョロチョロと草が生えています。この2つを比較するのが目的です。

ダシンチーレン西の調査地をドローンで撮影

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モンゴル2

2022年08月02日 | モンゴル
ウランバートルから西に延びる国道を300 kmほど走ったところにダシンチーレンという町があります。ブルガン県の南東にあたり、第1の調査地をここに選びました。



宿があるかないかわからなかったので、テントの用意はして行きましたが、町に着くとホテルとレストランという看板がありました。同行のジャガさんも意外だったようですが、まずまずの様子なので、そこに決めました。
 驚いたことに、WiFi環境も整っていたので、メール確認ができました。2年間にモンゴルでのネット環境は激変したようです。
 その日は野外の様子を見に行く程度でゆっくりしましたが、翌日に行く調査地の検討をしました。日本からgoogle-mapの必要箇所を印刷して持参したのですが、現地でも見ることができて便利でした。ダシンチーレンの少し西に大きめの湿地があるようだったので(写真の黄色の範囲)、ここで調べることにしました。


調査地に選んだ湿地(黄色の範囲)。右の楕円はダシンチーレン


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モンゴル 1

2022年08月01日 | モンゴル
7月27日に帰国したのですが、残務の片付けなどにバタバタしているうちに8月になりました。これから少しずつモンゴルの土産話をしようと思います。私は2002年から20年もモンゴルに行っています。大体は夏ですが、2週間から3週間くらいで日本を離れ、モンゴルの草原で過ごして、一種のレフレッシュをしていたように思います。と言うのはコロナで行けなかったこの2年、夏がなんとなく調子が良くないのです。なぜかなと思い、きっとモンゴルに行っていなかったからだと思い当たりました。

 今は明治大学の森永先生のチームに入れてもらってブルガンという県の草原と家畜のことを調べさせてもらっています。今年は2つの課題を持って行きました。
 一つは湿地と丘陵地の比較です。比較というのは群落の比較と家畜の利用の比較で、印象としては牛馬が低湿地に、ヤギ羊が丘にいるというものですが、それをちゃんとデータでとるということ、もう一つは低湿地と丘で家畜の食べ物が違うかどうか比較することです。これをブルガン県の4カ所でできれば理想的、でも野外調査では天気を含め、いろいろ不測の事態も起こることがあるので、実際には2カ所か3カ所になるだろうと思っていました。
 課題のもう一つはブルガン県の南西にあるモゴドというところで数年前に実施した調査のデータ取り直しをするということです。




ブルガン県はウランバートルの西、300 kmほどにあるところで、今回はいつものジャガさんに加えてバンディさんに同行してもらいました。二人とも日本にいたことがあり、日本語はほぼ不自由がないので気楽です。




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モンゴル

2022年07月21日 | モンゴル
現在、モンゴル訪問中です。

ゲルの奥の白い点は羊

おいしい昼食
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モンゴル  子供と

2022年04月12日 | モンゴル
ほぼ1ヶ月、モンゴルのことを紹介しました。自然も違いますが、人の関係が違うのが印象的です。違いはしますが、私たちの世代には懐かしさもあるので、「今の日本」とは違うというべきかもしれません。モンゴル・シリーズはひとまずおしまいにします。最後に小さな友達と写したショットです。


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モンゴル37, 野鳥4

2022年04月11日 | モンゴル

コクマルガラス

カササギもカラスの仲間で頭のいい鳥ですが、このコクマルガラスもローレンツの本によく出てきて知っていましたが、初めて見たのはモンゴルでした。数頭の群れでいることが多いですが、おそらく何万という巨大な群れでいるのを見たことがあります。


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