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心理的安全が学習を導く

学習する組織の条件として「心理的安全」が指摘されることが多い。ここでいう心理的安全とは、失敗やミスを報告しても罰せられることがないという感覚である。

管理職や経営者としては「そう簡単に失敗を許すわけにはいかない」というのが率直な感想であろう。しかし、失敗を厳しく罰すると、問題点が放置されてしまい、業務プロセスが進化しない

ハーバード大学のエドモンドソンによれば、「高い業績を達成する責任」と「心理的安全」が両方とも高い場合に、学習が促進される。

つまり、失敗やミスを報告する勇気を評価し、それをすぐさま業務プロセスの改善につなげる仕組みを持つことが大切になる。

このとき重要になるのは、「業務プロセス」を明確に定義すること。業務や仕事の全体像が見えていれば「どこに問題があるか」「どこを修正すればいいか」がわかりやすいからである。

業務を見える化した上で、心理的安全を高め、日常的に生ずる失敗や問題を吸い上げる工夫をすることが、学習する組織への道である。

出所:Edmondson, A. 「恐怖は学習意欲を阻害する」Diamond Harvard Business Review, October2008, 80-91.

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