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あなたは他人に教えながら、自分には教えないのですか

あなたは他人に教えながら、自分には教えないのですか
(ローマの信徒への手紙2章21節)

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『よしきた、ジーヴス』(読書メモ)

P.G. ウッドハウス(森村たまき訳)『よしきた、ジーヴス』国書刊行会

舞台は第二次世界大戦前のイギリス。ちょっとずれてる若き主人バーティと、有能な執事ジーヴスが織りなすドタバタ喜劇。

本書で起こるのは「親戚や友人の恋愛問題のこじれ」なのだが、この問題を悪化させるバーティと、解決するジーヴスというのが基本的な流れである。

ちなみに、ジーヴスは執事なので、「はい、ご主人様」が基本的な返答なのだが、

「はっ?ご主人様」
「はいっ?ご主人様」
「ご主人様?」


と微妙に反対意見を表明するところがおもしろい。

本書には「プライドは高いが無能な上司」を上手く操るためのヒントが隠されているように感じた。

ちなみに、本書が刊行されたのは昭和9年だが、古さを感じさせないところがさすがである。

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『ロスト・イン・トランスレーション』(映画メモ)

『ロスト・イン・トランスレーション』(2003年、ソフィア・コッポラ監督)

CM撮影のために来日した有名俳優ボブ(ビル・マーレイ)と、カメラマンの夫についてきたシャーロット(スカーレット・ヨハンソン)が東京のホテルで出会う。

やや結婚に疲れ気味のボブと、行き詰りを感じるシャーロットが惹かれ合うというストーリー。

前半は、(西洋人にとって)「東京=変な街」として描かれているため、DVDを借りたのを後悔したが、後半は良かった。

人生を見つめ直す上で、異文化に触れたり、世代の違う人と交流することが有効なのかも、と感じた。

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どうか、主があなたの行いに豊に報いてくださるように

どうか、主があなたの行いに豊に報いてくださるように
(ルツ記2章12節)

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『ひきこもり事務長』(読書メモ)

木村瑞穂『ひきこもり事務長:ぼくの心は2つある』中西出版

札幌にある社会福祉法人「麦の子会」は、発達に困難のある子供たちとその親御さんを支援する施設。

事務長である木村さんは、東京の有名大学に入学するものの、23歳のときに退学して実家に戻り、29歳まで家でひきこもっていたという。

麦の子会のデータ整理を手伝う仕事をしたことがきっかけで臨時職員として働くようになり、子供たちから「キム」と呼ばれ、「キムも頑張っているから俺たちも頑張る(p. 16)」と慕われる存在となる。

「育てたというよりも友達として一緒に成長してきました。この子らの面倒をみて、何か暴力があると家まで駆け付けたり、朝”起きない”といえば家に起こしに行ったり、仕事の時間外でも世話をしてきました」(p.15)という木村さん。

本書は、職員、子供たち、親御さんたちとの対談が中心に編成されているのだが、皆が木村さんの良い面(面倒見がよい、親身になってくれる、頭がいい)も悪い面(自己中心的、上から目線、勝手)もそのまま受け入れていることが伝わってくる。

「あとがき」で木村さんは、麦の子会について次のように語っている。

「私なりにむぎのこをキャッチコピー的に端的に表すと「自分自身になっていく。」そういう強力な場である、というところがむぎのこの中核だと思います」(p. 178)

よく考えてみると、「自分らしさ(authenticity)」には、「良い自分らしさ」もあれば、「悪い自分らしさ」もあり、それらは表裏一体である。

そのどちらも出せる集団は、人を生かす力を持った集団である、といるだろう。


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『花』(映画メモ)

『花』(2003年、西谷真一監督)

脳に動脈瘤ができた銀行員の野崎(大沢たかお)は、手術したら記憶が無くなる危険性があると言われたため、会社を辞めて自暴自棄になりかけていた。そんなとき、東京から鹿児島・指宿市まで国道をドライブする運転手のバイトを頼まれる。

依頼主である弁護士の鳥越(柄本明)は、30年前に離婚した奥さんが入院していたホスピスまで遺品を取りに行くという(ルートは新婚旅行と同じ道)。はじめはぶっきらぼうだった鳥越だが、徐々に野崎との友情のようなものが芽生え、元奥さんとの秘話が明らかになる、というストーリー。

あまり期待していなかったが、感動した。

それはたぶん、役者が上手いからだろう。柄本明、大沢たかおの実力ははわかっていたが、若い時の野崎役の加瀬亮、奥さん役の牧瀬里穂が良かった。当初、大根役者のように感じた牧瀬里穂の演技が、後半になって「沁みて」きた。

野崎と鳥越のドライブと、新婚旅行の思い出がパラレルで進むという、ややベタな演出が、見ている側の記憶を呼び起こす。

本当に愛する人を見つけたら、その人の手を離したらダメだ」という鳥越の言葉が響いた。







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自分の体で神の栄光を現わしなさい

自分の体で神の栄光を現わしなさい
(コリントの信徒への手紙6章20節)
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『誰もいない場所を探している』(読書メモ)

庄野雄治『誰もいない場所を探している』mille books

徳島で旅行会社の営業をしていた庄野さんは脱サラし、36歳で焙煎珈琲店『アアルトコーヒー』をはじめる(ちなみに、妻子あり)。

しかし、庄野さはコーヒーがめちゃくちゃ好きだったわけではない。

「一番いいのは、まあまあ好きなものを仕事に選ぶこと。どこか俯瞰できるくらいの距離感のあるもの、それが私の場合、コーヒーだった」(p. 18)

庄野さんはさらに持論を続ける。

大切なのは、自分に何ができるかだ。(中略)とはいえ、これができますと自信を持って言えるものなんて、普通の人にはない。だけどよくよく考えてみれば、絶対に何かひとつはあるはず。例えば、素敵な笑顔ができる、きれいな字が書ける、時間に正確、約束は必ず守る。そんなのは普通のことだと思うかもしれないけれど、それを毎日きちんとできる人はなかなかいない」(p. 19)

なるほど。「ほどほどの強み」を生かすということだろう。

なお、庄司さんの会社はかなり成功しているようなのだが、本書を読み、最も印象に残ったのは次の箇所。

「自分はこれが好きだと思っていても、案外そうではなかったりすることがある。理論的にこれが好きだと説明できるものは、それが好きな自分でありたいと思っているところがある。本当に好きなものは、もっと無意識で無自覚なもの。だから自分ではそれがわからない」(p.112)

フーム。深い。

たしかに、自分は何が好きか、よくわからないところがある。

ほどほど好きなことで、ほどほどの強みを生かすことが大事なのかもしれない。
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『ハーツ・ビート・ラウド 』(映画メモ)

『ハーツ・ビート・ラウド 』(2018年、ブレット・ヘイリー監督)

音楽映画なので、『ONCE ダブリンの街角で』『はじまりのうた』で知られるジョン・カーニー監督作かと思ったら違った

舞台はニューヨーク。妻を交通事故で亡くした元ミュージシャンのフランクは、レコード店を営みながら娘のサムを育ててきたものの、商売はパッとしない。唯一の楽しみは、娘とのセッションなのだが、医学部進学のために忙しいサムはそれどころではない。ある時、インディーズサイトに登録した二人の曲がプチヒットしてもりあがるフランク。

親からの巣立ち、亡き妻への思い、恋人との別れ、人生の転機が、歌に乗って紡ぎ出される。

ちなみに、この映画にはハッとされられるようなセリフが盛り込まれていて、思わずメモった。

『好きなことをできるとは限らない。だから、できることを好きになれ』

『人生に悩んだ時に芸術は生まれる』

『力を磨く前に勇気を持て』

『夢は全て非現実的』

『何事も変わっていく。それが人生だ』


成功はしてないけれども、音楽が好きで好きでたまらないフランクの生きざまが印象に残った。



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強みに基づく自信


カリフォルニア大学バークレー校のドン・ムーア教授によれば、根拠のない自信はパフォーマンスにつながらない、という。

では、どんな自信が有効なのか?

それは、「正当化できる自信」である。

「どんな課題に取り組むにせよ、自分が成功する可能性と、成功を達成するのに何が必要かについて正しい確信を持つことが、最も優れたマインドセットです」(p. 15)

つまり、「自分の強みを認識し、その強みが活かせる課題かどうかを見極める」ことが大事だといえる。

強みに基づく自信」を持っているかどうかがポイントになる、と思った。

出所:ドン・ムーア&ガーディナー・モース「自信はかならずしもパフォーマンスを向上させるとは限らない」ダイヤモンド・ハーバード・ビジネス・レビュー2021年3月号 , p. 14-16.




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