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集中する方法

目の前の仕事に集中できず、つい別のことを考えたり、行ったりしてしまう人は多いのではないか。

では、どうしたら集中できるのか?

臨床心理学者のマイケル・リプソンによれば、「集中できなくなるプロセスを知る」ことが、集中するために有効だという。

ちなみに、人は次のようなプロセスをたどることが多いらしい。

①集中する対象を選択する
②対象に向けた注意がさまよい始める
③心がさまよっていることに気づく
④最初の対象に集中し直す


こうしたプロセスを理解し、自分が②の状態になっていることに気づくこと自体が、集中力を高めることにつながる、というのがリプソンの考えである。

とてもシンプルだが、要は、自分を俯瞰する「メタ認知」を働かして、「おいおい注意散漫になってるぞ」と自分につっこむことがポイントだといえる。

出所:DIAMONDハーバード・ビジネス・レビュー2020年3月号, p. 72-74.


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まず、杯の内側をきれいにせよ。そうすれば、外側もきれいになる。

まず、杯の内側をきれいにせよ。そうすれば、外側もきれいになる。
(マタイによる福音書23章26節)

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『汚れっちまった悲しみに・・・』(読書メモ)

中原中也『汚れちまった悲しみに・・・』童話屋

中原中也の詩は初めて読むが、言われているほど悲しみや絶望を感じることはなく、むしろ自然体でマインドフルな詩が多いような気がした。

有名な「汚れっちまった悲しみに・・・」もかっこいいけれども、『嬰児』という詩がよかった。さわりの部分だけ紹介したい。

カワイラチイネ、
おまえさんの鼻は、人間の鼻の模型だよ、
ホ、笑ってら、てんでこっちが笑うと、
いよいよ尤(もっと)もらしく笑いだす、おまえは
俺の心を和らげてくれるよ、ほんにさ、無精に和らげてくれる、

(p. 144)

自分の子どもだろうか。その場の情景が浮かんでくるようだ。

『頑是ない歌』も心にしみた。以下は、途中の部分。

今では女房子供持ち
思えば遠く来たもんだ
此の先まだまだ何時までか
生きてゆくのであろうけど

生きてゆくのであろうけど
遠く経て来た日や夜の
あんまりこんなにこいしゅては
なんだか自信が持てないよ

(p156-157)

自分の気持ちを正直に綴った日記を読んでいるようだ。

30歳で亡くなった中也の晩年は悲しいことばかり続いたようだが、詩が彼を支えていたのだろう。そして、中也の詩が、多くの人を支えていくのだろう。






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『しあわせの絵の具』(映画メモ)

『しあわせの絵の具:愛を描く人モード・ルイス』 (2016年、アシュリング・ウォルシュ監督)

実話にもとづく名作である。

カナダで叔母と暮らすモード(サリー・ホーキンス)は、リウマチによる障害のため、家族からやっかい者扱いをされている女性。

魚の行商をしているエベレット(イーサン・ホーク)の家に、無理やり家政婦として住み込むことになり、やがて結婚する(ちなみに、とても小さい家)。家の壁に描きまくるモードの絵が注目されるにしたがい、逆に夫婦仲がぎくしゃくしていくというストーリー。

孤児院出身でぶっきらぼうだが、実は優しいエベット役のイーサン・ホークの演技がよかった。二人の距離が少しずつ縮まっていくプロセスが美しい。

なぜ絵を描くの?という問いに対するモードの答えがこころに響いた。

「私は多くを望まないから。絵筆が目の前にあれば満足なの

エンドロールで紹介されるモードの絵は「オリジナリティ」に満ち溢れるものばかり。「自分らしさ」の大切が伝わってくる映画だった。









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自分らしい目標

Stavrovaらの研究によれば、セルフコントロール力のある人は、目標を達成する傾向にあるという。これはあたりまえだといえる。

ただ、彼らは重要な媒介変数を見つけた。

それは、「自分らしい目標(authentic goals)」である。

つまり、自分を管理する能力が高い人は、「自分に合った目標」を持つことで、それを達成していたのである。

厳しい状況を乗り越えなければならないとき、心から取り組める「自分らしい目標」をみつけることができるかが達成のポイントになる、と感じた。

出所:Stavrova, O., Pronk, T., & Kokkoris, M. D. (2019) Choosing goals that express the true self: A novel mechanism of the effect of self-control on goal attainment. European Journal of Social Psychology 49 (2019) 1329–1336.
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かわいい息子を懲らしめる父のように

かわいい息子を懲らしめる父のように
主は愛する者を懲らしめられる

(箴言3章12節)

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『ペーター・カーメンツィント』(読書メモ)

ヘルマン・ヘッセ(猪股和夫訳)『ペーター・カーメンツィント』光文社

ヘッセが25歳の時に書いた出世作

全体的に文章が堅く、やや読みにくいため、はじめの10ページくらいで一回挫折したが、頑張って読んだところ、とても上質な小説だった。特に、自然描写がすばらしい

山奥の小さな村で生まれたペーターは、神父さんに才能が認められ高等教育を受けることに。大学卒業後、都会で作家・ジャーナリストとして活躍し、友ができ、失恋し、それなりの地位を得た後、初老になってから、父のいる故郷に帰ってくるまでが描かれている。

自伝的な『車輪の下で』と、漂泊する天才を描いた『クヌルプ』が合体したような作品である。

この小説の魅力は、自意識が高く、ちょっと偏屈なペーターが人間として成長していくプロセスが描かれている点だろう。25歳でこんな小説が書けるヘッセは、やはり天才である。

貧しい大工の家族との交流や、障害のあるホッピとの友情のシーンも良かったが、父に対する意識が変わる場面が印象に残った。

「エリザベートのことで新たな痛みを抱えていたにもかかわらず、本気で人間を愛することを始めなくてはならないこともわかっていた。でも、どうやって?誰を? そのとき思いついたのは老いた父だった。そして、自分が父をまともに愛したことがなかったことにも初めて気づいた」(p. 186)

自然→勉強→出世→恋愛→友情→家族→自然という形で、ペーターの関心や意識が変化する過程には、ある種の普遍性があるように思った。さすがノーベル賞作家である。






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『私の人生なのに』(映画メモ)

『私の人生なのに』(2017年、原桂之介監督)

新体操のスター選手だった金城瑞穂(知英)が病魔に襲われ、車いす生活になってしまうのだが、いろいろな人に支えながら元気を取り戻すという物語。

ありがちなストーリーなのだが、なぜか感動してしまう不思議な映画である。たぶん、役者が上手いので感情移入してしまったせいだろう。

特に、瑞穂の中学時代の友人で、プータロー&ストリートミュージシャン淳之介(稲葉友)の演技が天才的である。瑞穂と淳之介が歌う場面があるのだが、微妙に下手なので、それがまたリアルさを出している。

なお、車いすコミュニティで出会うおばさん(根岸季衣)とおじさん(?)の言葉がこころにしみた。

失うことが人生なの」(おばさん)

「形のあるものは壊れるんですよ。でも形のないものは誰にも壊せない」(おじさん)

ちなみに、元KARAメンバーの知英(知らなかったけど)が韓国の人だと知ってびっくり(日本語が完璧なので)。最後に流れる彼女の歌も良かった。

ただ、タイトルはもう少し考えてほしかった・・・

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プロとしての技術をほめる

TBSテレビ発の女性キャスターであった吉川美代子さんは、後輩・部下をほめるて育てる際、プロとしての技術をしっかりとほめることが大切になると述べている。

「私は、目立たない仕事でもすごく良いナレーションをしたり、レポートをしていたりすれば、きちんと評価をしました。

例えば、シリアスなドラマの提供クレジットを読むときに、バラエティー番組のような明るいトーンでは視聴者に違和感を与えます。自然とそれが出来ていたら、担当したアナウンサーを見かけた時に必ず「良かったよ」と伝えました。

私も経験があるのですが、こうした細やかな点までしっかりと見て褒められると、「ちゃんと見て評価してくれる人がいるのか」と嬉しいですよね」

バクゼンとほめるのではなく、「どこが良かったのか」を具体的にほめることの重要性を改めて感じた。

出所:HITO, Vol. 14 (2020.1), p. 36-37.

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富は、天に積みなさい

富は、天に積みなさい
(マタイによる福音書6章19節)

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