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プロジェクトマネジメントは「狩り」である

アイシンクの伊藤健太郎氏によれば、プロジェクトマネジメントは「狩猟型」、つまり「狩り」であるという。なぜなら、「プロジェクトの期間が限定されており」「それぞれのプロジェクトが置かれている条件や状況が異なる」ため、それを仕切るマネジャーは、自由な発想をもち、状況の変化に合わせてすばやく対応しなければならないからである。

したがって、「こうでなくてはならない」という固定観念に縛られているとプロジェクトマネジャーは務まらない。ある程度の幅をもって、臨機応変にプロジェクトをまとめていく必要がある。また、公式の権限だけでプロジェクトを動かそうとすると、無関心や抵抗を生み、チームの業績が低下するという。プロジェクトマネジャーに要求されるのは、メンバーや関係者との信頼関係や他部門との調整力といった非公式なパワーである。

そういえば、あるプロジェクトマネジャー経験者の方がおっしゃっていた。「プロジェクトの管理は、ルーチンワークの管理とはモードが違うんですよ」と。じっくりと仕事をする農耕型の仕事があると同時に、プロジェクトマネジメントのような狩猟型の仕事もある。両方こなせる人もいるだろうが、向き不向きもあるにちがいない。どちらのタイプのマネジャーに向いているか、適性を知ることは、個人にとっても企業にとっても大切になるだろう。

出所:伊藤健太郎「プロジェクトマネジメントに対する基本的な考え方」ダイヤモンド・ハーバード・ビジネスOctober 2007

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