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日本型変革リーダー

「変革リーダー」と聞くと、ビジョンを掲げ、人々を巻き込みながら組織を変えていく、スーパーマンのようなリーダーを想像してしまう。しかし、なかなかそのようなリーダーはいない。

先日、メーカーの管理職の方々とお話していて、日本型の変革リーダーは「日本の主婦」のようでないといけない、ということをお伺いした。日本の主婦は、いばっている旦那に素直に従う振りをして、実は手のひらでころがしているような強さを持っている(昔の主婦かもしれないけれど)。

つまり、日本型の変革リーダーは、気遣いができて、調整能力に長けていなければいけない。決して、目立ってはいけない。上司をおだてて、その気にさせて、変革を促すが、自分は前面に出ない。悪く言えば、役員や部長を後ろから操っているような人だ。組織論では、上司を動かす力を「上方影響力」というが、日本型の変革リーダーは、この上方影響力が必要になるのだろう。

リーダーが代わると組織もガラッと変わるような欧米の組織と違って、日本の組織は保守的だ。欧米で理論化された変革型リーダー像をそのまま適用しにくい。

気遣いができて控えめだが、内には燃えるような変革魂を持っているような人。キーマンを後ろから操っているが、組織のことを真剣に考えている誠実な人。そうした人が日本型の組織を変えることができるのではないか。

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