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転職先でつまずく管理職

欧米では、日本に比べて転職する人が多く、管理職の能力もポータブル(持ち運びができる)であるといわれている。つまり、たとえ会社が変わっても管理職として持っている力を発揮できる、といわれてきた。しかし、ある調査によると、米国の管理職が転職する際に失敗する確率は40%にのぼるという。

なぜか?それは、新しい企業の文化に適応する力が足りないから、らしい。企業が変わると、仕事の進め方や評価のポイントが異なる。それを把握せずに、以前いた企業のやり方を貫くことで失敗するわけだ。

コンサルタントのWatkinsによれば、以下の点で企業における仕事の流儀(文化)が異なる。
・上位下達の企業と、分権的企業
・目標を設定する際に、所定の手続きを重視する企業と、人間関係を大切にする企業
・外部のものに抵抗する企業と、寛容な企業
・会議の席で、問題の解決策を話し合う企業と、あらかじめ決めておき追認する企業
・対立をオープンに解決する企業と、水面下で解決する企業
・結果さえ出せば手段を問わない企業と、手段にこだわる企業

転職は、学習機会の一つであるが、新しい職場経験から学びを引き出すためには、まずその組織の文化を学ぶ必要がありそうだ。ただ、その組織にあまりにも適応しすぎると、組織を変えることもできなくなってしまうところに気をつけなくてはならないだろう。

出所:Michael Watkins「転職組の管理職がつまずく理由」ダイヤモンド・ハーバード・ビジネスOctober 2007

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