memories on the sea 海の記録

海、船、港、魚、人々、食・・・などなんでもありを前提に、想い出すこと思いつくこと自由に載せます。

チリーのフカヒレ採取禁止に敬意

2011-08-19 13:52:10 | 水産・海洋
PEW環境グループのサメ保護担当理事のMatt Randはチリー大統領Sebastián Piñeraによるtフカヒレ採取禁止法への署名について声明を発表した(8月10日WFAN)

この新法案はいかなる漁業者も鰭の付いた状態でサメを水揚げしなければならないというもので、魚全体を港に持ち帰る必要がある。「このフカヒレ採取禁止の新法により 海洋の重要で危機下にある種の保護についてチリーはリーダーとなる。毎年7300万尾ものサメがその鰭のために殺され、フカヒレはアジアでフカヒレスープとなる。この持続不能な商売はフカヒレ採取で促進され、鰭を取った後の魚の体は海中投棄されている」

漁業省次官のPablo Galileaはこの禁止法とともに,チリー漁船は延縄漁具にワイヤーリーダーを取り付けることを止め、このことによりマグロやカジキ漁の際にサメが混獲されることが減少すると。 「チリー水域では53種類のサメがみられる。今回の施策により海の多様性が保たれるとともにフカヒレ市場から退くことができる」

ケダはイカンビリスikan bilis生産の鍵   マレーシア

2011-08-19 10:37:05 | 
ケダの漁師がいなければマレーシアの伝統食であるナシ・レマクnasi lemakを味わうことはできないとケダ州漁業局のTeo Siong Wan氏はいう(8月15日THESTAR),

彼の言い分はまさに正しい。アンチョビー漁業はスキマ産業であり、ケダはこの国で最大のアンチョビーまき網漁船を有している。 Langkawiと Tanjung Dawai の二つの港に59隻の漁船が所属、この数は Perak週, Kelantan, Pahang、Terengganu のそれらを合わせた数に等しい。仮にSabah州を加えてもその数は22隻でケダは全マレーシアのアンチョビー漁船の45%を占めている。ケダにはikan bilis漁師が多数いてその数は全体数2491人のうちの2032人にのぼる。

塩蔵乾燥といった加工が施され深い味をもつこの小魚は一般にその少量を(米飯の)添えものとする。小骨を含んだアンチョビーはカルシウムの源である。 この表層魚は海面近くに生息、ikan bilisの稚魚はマングローブ域に豊富にみられるが、その生態系は危機的状況にある。この魚は極めて沿岸性が強く、そのため他のまき網とは異なりアンチョビーまき網は沿岸から5浬以内で行われる。
「アンチョビーのグループは大きい」と漁業調査研究所FRIの理事のAhmad Adnan Nuruddin氏はいう。「アンチョビーのある種は地元で売られているikan bilisよりも大型で深場で漁獲される、しかしこの種のものは同じように加工されたり乾燥されることはない」

Tanjung Dawai で販売されている商業種としては次のものがある:Encrasicholina heteroloba (bunga air kepala pendek), Encrasicholina punctifer (bunga air tembaga), Stolephorus commersonii (bilis tembaga) and Stolephorus andhraensis (bilis andra).
しかし通りで売られているものはいずれもikan bilisとされている。良く見てみれば鰭の形や口の形、たいひょうの模様などが異なることに気が付くであろう。「大事なことはikan bilisのその味と品質だ。LangkawiはIkan bilisで有名で、ランカウイのものはキロ当たりRM28リンギット(およそ700円)ほどだとTeo氏はいう。

ではどうやって品質を見極めるのか?Teo氏によればさまざまな要素があるといい、彼は鮮度が重要という。Langkawiの漁民は船上でikan bilisを加工するという。「つねに陸上での加工設備は改善されていて、今は電気オーブンも利用しているという。Ikan bilis産業は経済で重要な役割を担っている、こくにケダ州においてそうである。そこの漁民の7割がブミプトラ(先住民)である。ケダには加工場が13社あり、Langkawiの漁船41隻とTanjung Dawaiの6隻と取引している。「工場1社当たりの雇用は20人ほどで、彼らは魚の種類と大きさによる選別や乾燥を行っている。従業員はおおむね漁師の妻や子供である」とTeo氏。

漁獲による漁業は資源の減少がみられる。気候変動により食物連鎖を形成するどぷ物性プランクトンに影響、アンチョビーの回遊にも影響していることが研究の結果明らかになってきている。Teo氏はアンチョビーの水揚げが減少しているといいその値は6,000トンから14,000トンの間で変動している。2003年は13,323 トンであったが2009年は7,400トン、また2010年は8,100トンとなった。 アンチョビーまき網はほかの漁業に比べ天候影響を受けやすいという。「アンチョビーまき網はまさにスキマ産業でikan bilisのみに特化している。さまざまな魚種を狙うほかの漁船と競合することがない」

優秀なTEKONG(船長)が最も大切で、資源減少の時には熟練の船長が貴重な資産といえる。予測のつかない変動の年には極めて重要であるという。Teo 氏はこの産業は儲かるという。人々からはikan bilisは引っ張りだこであり、かなりの金を払ってくれる。好調な月には熟練の船長tekongは10,000リンギット、ときには20,000リンギットを稼ぐとTeo氏はいう。「乗組員は基本給と日々の漁獲によるコミッション・ベースで賃金が支払われ、おおむね月収1,000~2,000リンギットという。「この産業の直面している問題は労働力不足で、労働は厳しい。雇用を他所から求める動きも出ている」 「水揚げの8~9割が地元消費である」とTeo氏はいう。(以下省略)