memories on the sea 海の記録

海、船、港、魚、人々、食・・・などなんでもありを前提に、想い出すこと思いつくこと自由に載せます。

アイスランドとファロー諸島のサバ輸入を禁止   ノルウエー

2011-08-06 07:07:06 | 水産・海洋
ノルウエーは昨日すべてのアイスランドとファロー諸島産のサバとサバ製品を禁輸とした。両国が勝手に漁獲枠を設定したことに対する抗議のためである(8月2日FUD)

この措置はノルウエーがEU政策と同列につくことで経済的圧力が交渉の再開につながるとしてのもの。ノルウエー漁業沿岸省はこの禁止措置はアイスランドとファロー諸島の船舶からのノルウエーの港での陸揚げを禁止するとともにこれら2か国から許可を得ている外国船にも適用される。しかしながら、EUやノルウエー以外におけるサバの需要は高く、これら2か国が代替えの市場を見つけることは困難ではなく高値も期待できるのではという批判もある。

ノルウエー漁業大臣の Lisbeth Berg-HansenとEU漁業委員会のコミッショナーMaria Damanakiは共同声明文でアイスランドとファロー諸島の“無責任な行動”に深い関心を寄せていると表明した。また、「ファロー諸島が一方的な漁獲枠を定め、外国漁船を傭船していることにも深い関心をよせている」 「彼らの一方的な漁獲枠の設定は1999年以来の伝統的なレベルを超えている。科学者らにより勧告された総漁獲量を50%以上超えている。こうした漁獲過剰は貴重な魚類資源に脅威を与えるとともに持続可能な漁業についての共通認識を破壊する、と。

「我々は両国によるさらなる北大西洋のサバ資源の損害を回避すべく強調して対応にあたる。EUとノルウエーは資源破壊を止めるためのあらゆる模索を行う。我々の行動は協調して行う。「我々はアイスランドとファロー諸島に対し交渉のテーブルに着くよう呼びかけ、共通漁業政策の合意と責任のある維持可能な漁業を求める」

海賊事件が増加

2011-08-06 07:05:53 | 海事
2011年の上半期だけで266件の海賊の襲撃があった。前年同期の数は196件で60%増加、多くはソマリア海賊によると国際海事局IMBが報じている。(7月15日AFP)

6月末の時点でソマリア海賊は20隻、乗組員420人を人質としており、その解放に数百万ドルを要求している。IMBの理事である Pottengal Mukundanは船主や船長に対し自衛を呼びかけるとともに海賊らは新しい方法を用いたり悪天候でも襲撃があると警告した。5年前の海賊はナイフを使用した。しかし今や石油タンカーやケミカルタンカーに対して自動小銃やロケット砲まで使用するようになった。
NYでの海賊に関する会議に先立ち、襲撃は石油タンカーンが縦横に航行するアデン湾で多発していると報じている。5月20に以来、紅海では14隻の船が襲撃された。またソマリア海賊による襲撃は今年は活発であり昨年上半期の100件に対して163件となっている。国際海軍部隊の警戒によりその成功率は下がっている。

2011年上半期は21隻の船舶を海賊は捕獲したが、昨年同期の数は27隻であった。ロンドンのIMBは国際協力による東アフリカ沖での活動も増強されているという。世界規模では495人の海員が人質となり、うち7人が殺害され39人が負傷。ソマリア海賊による人質は361人となっている。

今年は西アフリカでも高度に組織された海賊の襲撃が増加しているとIMBは報じている。3月以降12隻のタンカーがベニン沖で襲撃されたが、2010年にはそこでの襲撃はなかった。隣国のナイジェリアでは3件の本船への海賊の乗りこみ、2隻の放火、1件の襲撃未遂があったという。しかしIMBはナイジェリア周辺は公式報告よりもさらに危険であるとし、少なくとも11件の事件が報告されていないという。また船体のうち50件の事件が2011年第2四半期でインドネシア、マレーシア、シンガポール海峡、南シナ海で記録されているという。

写真はアフリカの角の沖合で海賊に襲われたダウ船に移乗する豪州海軍兵士