ワインな ささやき

ワインジャーナリスト “綿引まゆみ” (Mayumi Watabiki) の公式ブログ

「周五郎のヴァン」は山梨のワイン

2016-09-13 18:33:47 | ワイン&酒
今日出かけた試飲会の最後の最後に立ち寄った中央葡萄酒さん(山梨県甲州市)のブースで、いぶし銀の輝きを放っていたのが、古くからのファンにお馴染みのこちら。


周五郎のヴァン 中央葡萄酒 (山梨県甲州市) 720ml  2,732円(税込)

勝沼のワイナリーを訪問すると、昔からいつもあります。
ラベルデザインは昔から変えていないとのこと。

黒ブドウのマスカットベリーAと、白ワインをつくる甲州の混醸ワインです。
そこに、フランスから輸入しているブランデーを添加して酒精強化しています。
アルコール度数は16%

シェリーと同じソレラシステムで、新しいワインをどんどん継ぎ足していくウナギのタレ方式。
60年以上前から造られているそうなので、当時のワインが混ざっているかもしれません。

見た目は赤ワインで、飲むと独特の風味と甘みがあります。
マデイラ、ポートワインタイプの甘口赤ワインで、分類は「甘味果実酒」。
コクがあり、じわ~っと旨味が広がり、余韻が長く、ほっこり。
食後酒として楽しみたい、オトナのワインでしょうか。



ワイン名の「周五郎」は、作家の山本周五郎(1903年~1967年)のこと。
著書の中で、新しいたのしみを見つけた、と、このワインを絶賛しています。

これまでの和製ブドー酒のどれにも似ない本当の「ヴァン」らしい「ヴァン」という感じがした。



今日は朝から涼しく、秋の気配を感じました。
秋の夜長、お気に入りの本を古い本棚から引っ張り出し、こんなワインを飲みながら読むのもいいかもしれません。

酒精強化ワインなので、いったん抜栓しても、しばらく長持ちします。


コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 新AOP制度導入で注目度アップ... | トップ | 胸キュンワイン「リサとガス... »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

ワイン&酒」カテゴリの最新記事