ワインな ささやき

ワインジャーナリスト “綿引まゆみ” (Mayumi Watabiki) の公式ブログ

イタリアの赤発泡酒ランブルスコが来る!?

2009-06-29 14:30:26 | ワイン&酒
日頃めったに飲まないなぁ・・・という
イタリアの 「ランブルスコ」 の飲み比べに行ってきました。

私の「ランブルスコ」のイメージは、「赤い甘口の弱発泡ワイン」 

甘口のワインは好きだし、発泡系のワインも好きですが、不思議とランブルスコとはあまり縁がなく、なかなか飲む機会がありません。

そんなランブルスコを飲み比べできる機会はめったにないので、これは楽しみ♪



まずは、ランブルスコに関する情報をおさらいしてみると・・・

●「Lambrusco」 ランブルスコ はイタリアの黒ブドウ品種の名前

●「Lambrusco」 の名の付いたワインは、エミリア・ロマーニャ州とロンバルディア州にあります


以下は細かいので、読むのが面倒という方はスクロールして飛ばしてください

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<エミリア・ロマーニャ州>
DOC Lambrusco di Sorbara(モデナ県):
(赤&ロゼ)Lambrusco di Sorbara種60%、Lambrusco Salamino40%

DOC Lambrusco Grasparossa di Castelvetro(モデナ県):
(赤&ロゼ)Lambrusco Grasparossa 85%以上

DOC Lambrusco Salamino di Santa Croce(モデナ県):
(赤&ロゼ)Lambrusco Salamino 90%以上

DOC Reggiano(レッジョ・エミーリア県):
(白&赤)Lambrusco Reggianoは消滅したらしい?


<ロンバルディア州>
DOC Lambrusco Mantovano(マントヴァ県)
赤:Lambrusco Viadanese
ロゼ:Groppello Ruberti85%、Lambrusco Maestri85%、Ancellotta、Fortana 15%

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要は、ランブルスコ種にはいくつもの品種バラエティがあり、それらの違いでワイン名も違うということですね。

さて、いよいよテイスティング。
ランブルスコ専門店 「ランブルスコ・ジャパン(株)」が扱う7本です。

どれも甘いんでしょ?と思いきや、辛口、やや辛口、やや甘口、甘口、極甘口とありました。



右)FERNETO  Azienda Agricola Reggiana (Secco)
左)PJAFOC  Cantina Virgili (Semi Secco) マントヴァ

例えば、右の「フェルネート」は酸のアタックが非常に豊かで、果実味が他のものよりもライトな辛口タイプ。
他の6つと比べると酸が目立つせいか、苦手と感じる人が多かったようですが、私は好みです。
イタリアというよりも、ドイツの赤ワイン的なニュアンスがあり、今の季節にキリリと冷やしてスッキリ&サッパリ飲むのにいいのではないでしょうか?香りもフルーティで、ややガメイ的雰囲気も感じました。アルコール度数11%。

左の「ピアフォック」になると色調がグンと濃くなり、ランブルスコってこんな色をしていたっけ?と驚かされました。紫の色が濃厚で、粘性もあります。
軽い泡が舌先に当たるので発泡ワインだと気付かされますが、スティルワインにしか見えません。
果実味は豊かですが、甘い感じはありません。これでやや辛口(セミ・セコ)。アルコール11%。



右)Lambrusco grasparossa di Castelvetro 
  Corte Manzini (Amabile)
左)Lambrusco IGT Emilia  Monte delle Vigne (Secco)

右はやや甘口のアマービレ。最初の2本よりも香りからして甘く、口に含んでも甘い♪しかも、泡立ちも最もキメ細かくて豊かで、泡の持続性があります。
ただ甘いだけでなく、甘苦い感じもあり、ちょっと複雑さが見え隠れしています。アルコールはやや低めの8%。

左は、ラベルがモダンでオシャレ 紫の色調が濃く、たっぷりした果実味がリッチですが、酸味もタンニンの存在もしっかり感じます。フルーツの香りも豊かです。アルコール11.5%。



右)Vigna di Tedola   Azienda Agricola Reggiana (Secco)
左)Loghino Dante  Cantina Virgli (Dolce) マントヴァ

右は1本目と同じつくり手で、味わいも同じ辛口ですが、こちらの方が色が濃くしなやかでエレガント。豊かな酸と果実味のバランスがよく、ワインとして非常によく整っていると思いました。アルコールも12%と、今回の7本の中で最も高いです。

左は2本目と同じつくり手のドルチェ(甘口)タイプ。
口当たりが甘く、しかも酸もたっぷりあるので、甘酸っぱいベリー系のデザートに合うのでは?と思いました。
アルコールも6%と軽いので、アルコールに弱い女性にはピッタリでしょうか。



Vigna dei Gelsi  Azienda Agricola Reggiana  (Dolce)

これは、DOC Colli di Svcandiano e di Canossa(レッジョ・エミーリア)。
ランブルスコ・グラスパロッサとランブルスコ・モンテリッコが使われるはずですが、このワインはマルボ・ジェンティーレ種100%なので、厳密には「ランブルスコ」ではないと思います。

1本目、5本目と同じつくり手のドルチェで、これは他の6本とちょっと違う味わいを感じました。
口当たりがやさしくナチュラルなのに、個性的な風味があり、クセになる感じで好きです(笑)
これもアルコール6%と軽く、お値段もライト。



どれも以前のイメージよりずっと色が濃い!


一度にこれだけ味わえたのは 「ランブルスコ・ジャパン」さんのおかげ 

代表取締役の藤沢さんは、
「ランブルスコはワインの中でもフルーティで爽やかで、注いだ時の泡立ちの美しさも楽しめます。今までのものとは違うものもあり、色々な種類、幅のあるワイン。お酒が飲めない人でも3杯は飲めてしまうのでは?」と語ってくれました。

現地では辛口タイプの方が主流ということですが、
藤沢さんは「甘さもランブルスコの魅力のひとつ」と言います。

ドルチェタイプは確かに甘いですが、ブドウが持つ天然の甘さであり、それを酸と泡がきれいに包み込んでいるので、ベタベタせずに飲めると思います。

なによりも、疲れている現代人には、この甘さはほっとできるオアシス になってくれるのではないでしょうか?

味わいの幅が広いので、色々なシチュエーションで楽しめそうです

さて、この夏、ランブルスコが来るでしょうか?


7つのワインの詳細はコチラ
 ↓
ランブルスコ・ジャパン(株) http://www.lambrusco-jp.com/

*購入したい人は上記HPから買えます(お手頃価格も嬉しい♪)


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