世界のワイン生産地には、その年に収穫したブドウで仕込んだワインを「新酒」として出荷する例があり、最も有名なのが、フランスの「ボジョレ・ヌーヴォー」ですよね。
フランスの他の産地でも「XXXXヌーヴォー」として出荷する新酒があり、イタリアの場合は「ノヴェッロ」、日本の産地でも解禁日を決めた「新酒ワイン」があります。
季節が逆の南半球の産地からは、北半球の春に登場する「チリ・ヌーヴォー」などがあったりします。
ここ数年、日本のボジョレ・ヌーヴォー熱はクールダウンしていますが、新酒ワインを待ちわびる気持ちは、大なり小なり持つ人が多いのではないでしょうか?
特に生産者サイドでは、今年も無事に収穫ができ、ワインができた!と、安堵する気持ちがあり、昨年から続くコロナ禍の状況では、その気持ちはこれまでになく大きなものだったと思います。
そんな生産者の想いが詰まった新酒ワインを飲んでみたい、もう飲んだ、という方もいるでしょう。
11月18日に解禁されたボジョレ・ヌーヴォーをまだ店の棚で見かけますので、改めてボジョレ・ヌーヴォー!というのもアリですが、違う新酒を飲んでみたい、白ワイン好きなので白の新酒ワインがいい、という方に朗報です。
ポルトガルのワインと食材を輸入している「メルカード・ポルトガル」さんが、
ヴィーニョ・ヴェルデの新酒ワイン を紹介してくれました。
CASA DE PAÇOS VINHO VERDE NOVO LOUREIRO 2021(Portugal, DOC Vinho Verde)
カサ・デ・パッソス ヴィーニョ・ヴェルデ・ノヴォ・ロウレイロ 2021
NOVO(ノボ)が英語のnew、つまり新酒ということですが、実はポルトガルには新酒を楽しむ習慣がないそうで、ヴィーニョ・ヴェルデの新酒というのも公式には認められていません。
ですが、「メルカード・ポルトガル」の毛利宏乃店長が、オリジナルで新酒ワインをつくってほしい!とお願いし、2014年からメルカード・ポルトガル限定のNOVOワインとして発売しています。
そんなわけで、NOVOのシールは日本に到着してから貼ったそうです。
ポルトガルから出荷したのが11月20日頃で、なんと!航空便!で運ばれていますので、12月上旬の今、もう日本で飲めるんです。
ブドウ品種はロウレイロ。
ヴィーニョ・ヴェルデで使われるブドウ品種としておなじみのひとつ。
飲んでみると、フルーツ感がしっかりあり、イキイキとしたフレッシュな酸が新酒らしく、ミネラル感もあり、バランスがよく、私が好きなタイプの白ワインでした。
アルコール度数11%と軽やかなのもいいですね。
航空便を使っていますが、小売価格1,980円(税込み)と、魅力的なプライス。
この時期だけの数量限定ワインですので、欲しい方はお急ぎください。
「メルカード・ポルトガル」で購入可能です。
「メルカード・ポルトガル」毛利宏乃さん
ヴィーニョ・ヴェルデ・ヌーヴォーを紹介していただいたのは12月に入ってからですが、11月に都内で開催されたポルトガルワイン試飲会でも「メルカード・ポルトガル」さんのブースでいくつか試飲してきました。
その中で気に入ったいくつかを紹介します。
私のイチオシは、左から2番目の水色ラベルと、右端のロゼ
水色ラベルは QM ALBARINHO Vinho Verde 2020(DOC Vinho Verde)
銘醸地区モンサン・メルガソ産で、ブドウ品種はアルバリーニョ。
ぴちっと緻密なテクスチャーの果実味とミネラル感が素晴らしい白ワインで、非常に質が高く、おいしい!と思いました。
それでいて、2,080円(税込み)という価格は素晴らしいです
ラベルも美しく、高級感がありますから、ちょっと改まった席でも堂々とし、味わいも裏切らない、ということから、お正月の祝い膳にも使えると思います。
ロゼは PRAÇA DE S.TIAGO Espadeiro Rose 2019(DOC Vinho Verde)
(プラサ・デ・サンティアーゴ エスパデイロ ロゼ)
このロゼもヴィーニョ・ヴェルデで、ブドウ品種はエスパデイロ。
フルーツ感豊かなロゼで、ほどよいコクとボリューム感があり、ずーっと飲んでいられるスムースさ、ナチュラルさがありました。
小売価格は1,430円(税込み)。
さまざまなシチュエーション、料理に寄り添ってくれるので、これこそ家ワインに最適!
とりあえずワイン開ける?ーといった時にもピッタリなロゼです。
左端の白ワインは CASA DE PAÇOS Fernão Pires 2020
冒頭で紹介したヴィーニョ・ヴェルデ・ヌーヴォーと同じ生産者の2020年産ワインで、ブドウはローカル品種のフェルナン・ピレス100%。
右隣のQMアルバリーニョと比べると非常に軽やかで、サクサク飲めるタイプ。
価格も1,320円(税込み)とライトなので、ランチタイムに軽食と、アウトドアのお供に、といった使い方が楽しそうです。
QMアルバリーニョとロゼの間のボトルは、ヴィーニョ・ヴェルデのスパークリングワイン
REGUENGO DE MELGAÇO ALBARINHO Reserva Brut Sparkling 2017
(レゲンゴ・デ・メルガッソ・アルヴァリーニョ・レゼルヴァ・ブリュット・スパークリング 2017)
アルバリーニョ100%です。
ヴィーニョ・ヴェルデはほんのり微発泡タイプもありますが、こちらは、しっかり泡のあるスパークリングワインで、ボトルも栓もスパークリングワイン仕様になっています。
小売価格は2,420円(税込み)と、シャンパーニュと比べると格段に安いので、個性的スパークリングワインを探している方にいかが?
ポルトガルワインも食材も雑貨もメルカートさんのネット店舗で購入できますが、鎌倉に実店舗もオープンしたそうです。
次に鎌倉に出かける際には、お店にも立ち寄ってみたいと思っています。
メルカード・ポルトガル
鎌倉大町店
神奈川県鎌倉市大町1-1-12 WALK大町
※営業日はHPの営業カレンダーをチェック!