ワインな ささやき

ワインジャーナリスト “綿引まゆみ” (Mayumi Watabiki) の公式ブログ

チーズと紅茶、ワインとのペアリングに挑戦!

2018-10-30 10:00:00 | ワイン&酒
11月1日は紅茶の日、11月11日はチーズの日、11月19日はトークの日、ということで、先日開催された、紅茶とチーズ、ワインのペアリングを探るイベントを取材してきました。




チーズとワインのペアリングは普段から楽しんでいますし、チーズとコーヒーもよくやりますが、チーズと紅茶は組み合わせたことはなかったかもしれません。

用意された紅茶は「キリン午後の紅茶」4種。



ストレートティー/レモンティー/ミルクティー/無糖ティー

無糖ティー以外の3つは、甘さがあるタイプです。
といっても、それほど甘くはありません。

チーズはタイプの異なる5種。



クリームチーズ/カマンベール(白カビ)/レッドチェダー/パルミジャーノ・レッジャーノ/ゴルゴンゾーラ(青カビ)



まずは紅茶4種をそれぞれテイスティングし、味を確認します。
その後、5種のチーズと、全20通りの組み合わせを検証しました。



紅茶の中で合わせにくかったのは、意外にも無糖ティーでした。

チーズの中では、カマンベールが微妙でした。
提供されたカマンベールがだいぶ乾いてパサついた状態でしたが、もう少しクリーミーでとろりとしていたら、違っていたかもしれません。

クリームチーズはどれとも合いそうな気がしていましたが、ストレートティーや無糖ティーは口の中で分離する感じがありました。
レモンティーはまずまずで、ミルクティーとの組み合わせがよく合いました。乳化して馴染み、溶け込む感じです。

レッドチェダーのベストマッチはレモンティーでした。
塩気とうまみのあるチェダーチーズと、甘酸っぱくてフルーティーなレモンティーが絶妙でした。
ミルクティーとの組み合わせも、塩気がいいアクセントになっていると思いました。

パルミジャーノは無糖ティー以外は合いますね。
紅茶に甘みが付いている方がよく、レモンティーも甘酸っぱさと塩気が合い、ミルクティーとはなめらかに乳化する感じです。

ブルーチーズのゴルゴンゾーラは塩気がやさしくてクリーミーなタイプ。
これも塩気と甘みで、レモンティーはバッチリ。
ミルクティーだと、まったりして、少しインパクトが弱まるかも。
ストレートティーは少し分離する感じ。
無糖ティーもサッパリしすぎですが、これまでの中ではまずまず?



ということで、紅茶とのペアリングでは、チーズの中ではパルミジャーノが合わせやすく、レッドチェダーもまずまず良かったです。

紅茶の中では、レモンティー最強!
普段、ペットボトルのレモンティーは飲みませんが、チーズとの組み合わせは最高でした。
フルーティーで甘酸っぱい点がワインと似ているせいでしょうか?



お次は、チーズとワインとのペアリングです。

ワインは、チリの「フロンテラ プレミアム」4種。
チリ大手コンチャ・イ・トロ社のカジュアルレンジですが、プレミアムは、こだわりを持って造られたワンランク上のシリーズです。




カベルネ・プレミアム/シャルドネ・プレミアム/ナイトハーベスト赤/ナイトハーベスト白

前者2つは手摘み収穫、後者2つ(ナイトハーベスト)は気温の低い夜間に収穫したブドウのみを使ったワインで、赤は、シラー、カベルネ・ソーヴィニヨン、カルメネールのブレンド、白はマスカット・オブ・アレキサンドリアを使った、やや甘口タイプ。



赤2つは果実味の甘さを感じるテイストで、白のシャルドネは非常によくできているハイパフォーマンスワインです。
ナイトハーベストの白は、マスカット風味の爽やかな甘口。




これらのワインに、紅茶の時と同じチーズ5種を合わせ、20通りのペアリングを検証します。

ワインはさすがにチーズと馴染みがよく、状態が続く今ひとつだったカマンベールを除き、だいたい合いました。

例外はやや甘口のナイトハーベスト白です。
そのままだと、ぼやんとする組み合わせの時があります。
この時に、ドライフルーツのクランベリーをトッピングすると、格段に相性が良くなりました。



ドライクランベリーの酸と果実味が、実にいい働きをしてくれました。

クランベリーのような甘酸っぱいテイストのものは、チーズとワインをぐんと近付けてくれるようです。

ほかにも、ハーブ、塩、胡椒、ナッツなどのトッピングがありましたが、時間の余裕がなかったので、試せませんでした。




ワイン編では、少し甘さのある果実味を持つ赤2種が、塩気とうまみを持ち合わせたチーズ3種(レッドチェダー、パルミジャーノ、ゴルゴンゾーラ)に合いやすかったように思います。

クリームチーズは、どのワインとも、そこそこ合わせやすかったです。



とはいえ、ペアリングは、個人の経験と嗜好によるところが大きいので、とにかく、色々な組み合わせを自由に試してみるのが面白いですね。




なかなか楽しい検証でした

※ワイン輸入元:メルシャン株式会社

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