このところ涼しい日が続きましたが、日本の夏は基本的には暑く、しかもジメジメだから、余計にうっとおしいですよね。
こんな季節は、ビールやシュワシュワ~のスパークリングワインが嬉しく、赤ワイン、しかもボルドーあたりのものはちょっと敬遠したくなりがちですが…
しかしながら、どんな季節でもオススメ!という赤ワイン があります。
それが、フランスの ボルドー の グラーヴ&ペサック・レオニャン地区 のワインです。
今年の6月上旬、同地区の9生産者が来日し、都内で試飲会が開催されました。
生産者の皆さん、委員会代表のエレーヌさん、右端はソムリエの石田博さん
(プレス向けのプレゼンテーションでのショット)
その時に飲んだグラーヴ&ペサック・レオニャン地区の赤ワインが非常にエレガントで、かつ凛として、繊細でありながらも芯の強さがあり、他の地区にはないクールさを感じました。
つまり、キュッとした凝縮感があるのに重たくなく、洗練された味わいなのです。
ポイントは、豊かで伸びやかな酸と、緻密でしなやかなタンニンにあると思います。
ですから、秋冬のこっくりとした料理に合わせるのももちろんいいのですが、初夏から盛夏の気温の高い季節にサラリといただく上質な料理にもダレずに合わせることができます。
夏でも上質な赤ワインを飲みたい、という時には、グラーヴ&ペサック・レオニャン地区をぜひ思い出してください。
Château de Chantegrive〈シャトー・ド・シャントグリーヴ〉 AOC Graves
Château d‘Uza〈シャトー・デュザ〉 AOC Graves
Château Haut-Bacalan〈シャトー・オー・バカラン〉 AOC Pessa-Leognan
Château Haut-Lagrange 〈シャトー・オー・ラグランジュ〉 AOC Pessa-Leognan
生産者代表団長 Francis Boutemy (Château Haut-Lagrange)
グラーヴ&ペサック・レオニャン地区はボルドー市の周辺に畑が広がり、黒ブドウの栽培比率は88%、白ブドウが12%となっています。
黒ブドウはメルロ57%、カベルネ・ソーヴィニヨン37%、カベルネ・フラン4%、他3%、
白ブドウはセミヨン48%、ソーヴィニヨン・ブラン47%、ミュスカデル3%、他2%。
赤ワインの生産量の方が多いですが、ワイン好きの人にとっては、この地区の白ワインは格別な存在ではないでしょうか?
ボルドー最高の辛口白ワインは、メドック地区ではなく、このグラーヴ&ペサック・レオニャン地区から生まれているからです。
この地区なのになぜかひとつだけメドックの1級格付けに入っているシャトー・オー・ブリオンの白をはじめ、素晴らしい辛口白ワインが綺羅星のように存在していますので、白ワインも見逃してはいけません。
Château Simon 〈シャトー・シモン〉 AOC Graves
ここの白ワインは素晴らしく優美。
6代目となる若い姉妹が当主。造り手の個性が出ているのかもしれません。
グラーヴ&ペサック・レオニャン地区はガロ・ロマン期の頃からブドウ畑があり、長い歴史の中で消滅と復興を繰り返してきました。
近世では、19世紀後半のフィロキセラ、20世紀前半には大恐慌、1956年の冬の霜といった災禍に見舞われていますが、20世紀後半からかつてと同じくらいの作付面積が戻ってきました。
大西洋に面した海洋性気候で、冬はほとんど霜がなく、春は湿り気が多く、夏は日照に恵まれ、秋はよい天候が続きます。
グラーヴ Graves は小石、砂利という意味ですが、その名前の通りの小石混じりの土壌で、根が下に伸びやすく、水はけが良いのが特徴です。
また、石が光を反射して、ブドウ樹の下からも光が当たる効果があるほか、石が昼に溜め込んだ熱を夜間に放出します。
現在、グラーヴ&ペサック・レオニャン地区には300のシャトーやドメーヌがあり、グラーヴワイン委員会を構成してプロモーションを行なっています。
名前からわかるように、グラーヴ&ペサック・レオニャン地区は2つの地域が合わさったもので、紆余曲折があるのですが、現在はこの名称となっています。
各地区にはそれぞれ栽培者組合があり、
グラーヴ地区は3458ha、ペサック・レオニャン地区は1766ha、合計5224haとなります。
グラーヴ地区には、AOC Graves、AOC Graves Superieures の2つのアペラシオンがあり、赤、辛口白、甘口白を生産しています。
240の生産者がおり、2015年の生産量は15万6578hlでした。
ペサック・レオニャン地区はボルドーのブドウ畑の発祥の地で、AOC Pessa-Leognan という1つのアペラシオンがあり、赤と辛口白を生産しています。
約70の生産者がおり、2015年の生産量は7万4000hlでした。
なお、AOC Pessa-Leognanは1987年に誕生したアペラシオンです。
Château Vénus〈シャトー・ヴェニュス〉 AOC Graves
Château Les Remparts〈シャトー・レ・ランパール〉 AOC Graves
Château Roche-Lalande〈シャトー・ロッシュ・ラランド〉 AOC Pessa-Leognan
Château LatourMartillac〈シャトー・ラトゥール・マルティヤック〉 AOC Pessa-Leognan
グラーヴ&ペサック・レオニャン地区のワインの年間生産量は、赤1800万本、白325万本で、うち赤430万本と白160万本が国外に輸出されています。
日本は赤ワインで9位、白ワインで5位の輸出国です(2014-2015年度の統計)。
日本は比較的安定した市場で、コンスタントに伸びているとのことでした。
Château Haut-Bacalan
9代目になる予定のオリンプは20歳。
現在はロンドンに留学中の学生で、初来日。3姉弟の長女で、弟たちも国外で勉強中とか。
若い世代も育ってきています。
生産者により味わいの違いはもちろんあり、スパイシーな味わいのものもありますが、
グラーヴ&ペサック・レオニャン地区のワインは、しっとりとして奥ゆかしく、品よく優美で、食事によくなじむものが多いと思います。
特に、水分を多く含む日本の食には、タンニンの渇きを感じるワインよりも、この地区のしっとり感のあるワインがピタリとハマるように思います。
そして、冒頭にも書いたように、夏にもおいしく飲める赤ワインです。(もちろん白ワインも)
え?ボルドー? 選ぶのが難しいかなぁ… と思った時は、グラーヴ&ペサック・レオニャン!
まず、間違いありません。
こんな季節は、ビールやシュワシュワ~のスパークリングワインが嬉しく、赤ワイン、しかもボルドーあたりのものはちょっと敬遠したくなりがちですが…
しかしながら、どんな季節でもオススメ!という赤ワイン があります。
それが、フランスの ボルドー の グラーヴ&ペサック・レオニャン地区 のワインです。
今年の6月上旬、同地区の9生産者が来日し、都内で試飲会が開催されました。
生産者の皆さん、委員会代表のエレーヌさん、右端はソムリエの石田博さん
(プレス向けのプレゼンテーションでのショット)
その時に飲んだグラーヴ&ペサック・レオニャン地区の赤ワインが非常にエレガントで、かつ凛として、繊細でありながらも芯の強さがあり、他の地区にはないクールさを感じました。
つまり、キュッとした凝縮感があるのに重たくなく、洗練された味わいなのです。
ポイントは、豊かで伸びやかな酸と、緻密でしなやかなタンニンにあると思います。
ですから、秋冬のこっくりとした料理に合わせるのももちろんいいのですが、初夏から盛夏の気温の高い季節にサラリといただく上質な料理にもダレずに合わせることができます。
夏でも上質な赤ワインを飲みたい、という時には、グラーヴ&ペサック・レオニャン地区をぜひ思い出してください。
Château de Chantegrive〈シャトー・ド・シャントグリーヴ〉 AOC Graves
Château d‘Uza〈シャトー・デュザ〉 AOC Graves
Château Haut-Bacalan〈シャトー・オー・バカラン〉 AOC Pessa-Leognan
Château Haut-Lagrange 〈シャトー・オー・ラグランジュ〉 AOC Pessa-Leognan
生産者代表団長 Francis Boutemy (Château Haut-Lagrange)
グラーヴ&ペサック・レオニャン地区はボルドー市の周辺に畑が広がり、黒ブドウの栽培比率は88%、白ブドウが12%となっています。
黒ブドウはメルロ57%、カベルネ・ソーヴィニヨン37%、カベルネ・フラン4%、他3%、
白ブドウはセミヨン48%、ソーヴィニヨン・ブラン47%、ミュスカデル3%、他2%。
赤ワインの生産量の方が多いですが、ワイン好きの人にとっては、この地区の白ワインは格別な存在ではないでしょうか?
ボルドー最高の辛口白ワインは、メドック地区ではなく、このグラーヴ&ペサック・レオニャン地区から生まれているからです。
この地区なのになぜかひとつだけメドックの1級格付けに入っているシャトー・オー・ブリオンの白をはじめ、素晴らしい辛口白ワインが綺羅星のように存在していますので、白ワインも見逃してはいけません。
Château Simon 〈シャトー・シモン〉 AOC Graves
ここの白ワインは素晴らしく優美。
6代目となる若い姉妹が当主。造り手の個性が出ているのかもしれません。
グラーヴ&ペサック・レオニャン地区はガロ・ロマン期の頃からブドウ畑があり、長い歴史の中で消滅と復興を繰り返してきました。
近世では、19世紀後半のフィロキセラ、20世紀前半には大恐慌、1956年の冬の霜といった災禍に見舞われていますが、20世紀後半からかつてと同じくらいの作付面積が戻ってきました。
大西洋に面した海洋性気候で、冬はほとんど霜がなく、春は湿り気が多く、夏は日照に恵まれ、秋はよい天候が続きます。
グラーヴ Graves は小石、砂利という意味ですが、その名前の通りの小石混じりの土壌で、根が下に伸びやすく、水はけが良いのが特徴です。
また、石が光を反射して、ブドウ樹の下からも光が当たる効果があるほか、石が昼に溜め込んだ熱を夜間に放出します。
現在、グラーヴ&ペサック・レオニャン地区には300のシャトーやドメーヌがあり、グラーヴワイン委員会を構成してプロモーションを行なっています。
名前からわかるように、グラーヴ&ペサック・レオニャン地区は2つの地域が合わさったもので、紆余曲折があるのですが、現在はこの名称となっています。
各地区にはそれぞれ栽培者組合があり、
グラーヴ地区は3458ha、ペサック・レオニャン地区は1766ha、合計5224haとなります。
グラーヴ地区には、AOC Graves、AOC Graves Superieures の2つのアペラシオンがあり、赤、辛口白、甘口白を生産しています。
240の生産者がおり、2015年の生産量は15万6578hlでした。
ペサック・レオニャン地区はボルドーのブドウ畑の発祥の地で、AOC Pessa-Leognan という1つのアペラシオンがあり、赤と辛口白を生産しています。
約70の生産者がおり、2015年の生産量は7万4000hlでした。
なお、AOC Pessa-Leognanは1987年に誕生したアペラシオンです。
Château Vénus〈シャトー・ヴェニュス〉 AOC Graves
Château Les Remparts〈シャトー・レ・ランパール〉 AOC Graves
Château Roche-Lalande〈シャトー・ロッシュ・ラランド〉 AOC Pessa-Leognan
Château LatourMartillac〈シャトー・ラトゥール・マルティヤック〉 AOC Pessa-Leognan
グラーヴ&ペサック・レオニャン地区のワインの年間生産量は、赤1800万本、白325万本で、うち赤430万本と白160万本が国外に輸出されています。
日本は赤ワインで9位、白ワインで5位の輸出国です(2014-2015年度の統計)。
日本は比較的安定した市場で、コンスタントに伸びているとのことでした。
Château Haut-Bacalan
9代目になる予定のオリンプは20歳。
現在はロンドンに留学中の学生で、初来日。3姉弟の長女で、弟たちも国外で勉強中とか。
若い世代も育ってきています。
生産者により味わいの違いはもちろんあり、スパイシーな味わいのものもありますが、
グラーヴ&ペサック・レオニャン地区のワインは、しっとりとして奥ゆかしく、品よく優美で、食事によくなじむものが多いと思います。
特に、水分を多く含む日本の食には、タンニンの渇きを感じるワインよりも、この地区のしっとり感のあるワインがピタリとハマるように思います。
そして、冒頭にも書いたように、夏にもおいしく飲める赤ワインです。(もちろん白ワインも)
え?ボルドー? 選ぶのが難しいかなぁ… と思った時は、グラーヴ&ペサック・レオニャン!
まず、間違いありません。