ワインな ささやき

ワインジャーナリスト “綿引まゆみ” (Mayumi Watabiki) の公式ブログ

オリビエ・クザンのロゼ

2006-04-08 12:14:43 | ワイン&酒
やっぱり、オリビエ・クザンは只者じゃないなぁ・・・
と再認識させられたのが、このロゼワイン。





クザンは、フランスはロワール地方のワイン生産者。
ロワールのロゼというと、Rose d'Anjou (ロゼ・ダンジュ)が有名ですが、
でも、「ちょっと甘くて安いロゼワイン」というイメージがあり、
お花見とかで気軽に飲むにはいいけれど、じっくり味わいって飲むっていうタイプじゃないんです。

このロゼは、それをもじってなんでしょうが、

Rose d'Un Jour  (ロゼ・ダンジュール)としています。
(Jourは英語のdayなので、“ロゼの日々”?)
ヴィンテージは2005年。
クザンが初めて仕込んだロゼです。

このロゼ、外観はきれいなばら色で、アンジュのロゼというよりも
プロヴァンスのロゼに近い色合いです。

口にすると、「なんじゃ、これ」という不思議な味わいがします。
シェリー酒みたいなニュアンスがちょこっとあって、しかも甘いんです! 
旨味があってふくよかで、細胞ひとつひとつに沁みこむような、滋味あふれる味わい。

不思議な味わいは 貴腐 のせい。
「貴腐菌」はカビの一緒なんだけど、ブドウを腐敗させるのではなく、
水分を蒸発させ、独特の良い風味だけを残す働きをする優れモノの菌なんです。

でも、この菌はめったに付かないため、貴腐のついたブドウからつくられるワインンはとても貴重。
しかも、貴腐の付いたロゼなんて、私は今までお目にかかったことがないゾ~ 

しかし、このワイン、本当にウマイ~
私なら、熟成したブルーチーズ、白カビチーズ、ウォッシュタイプのチーズと合わせて楽しみますね。

お値段は、普通のロゼ・ダンジュの2~3倍の3000円超。
それだけ出しても私は買いたい!
でも、かなりの超限定ワインらしいので、手に入れるのは難しいかも 

クザンの姿(馬で畑を耕している)を見たい方は、
「ワイン村」の「キャッチ The 生産者」の第19回でフィリップ・ボダンを紹介したところに写真を載せています。

http://www.jsa-winemura.jp/
(写真はかなり小さいですが・・・)

コメント
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