お気楽ボランティア日記

楽しみながら、ボランティア   広がる、人の輪

「私のちいさなピアニスト」を観る

2007年09月05日 | 映画・演劇・本
 昨日、神楽坂で買い物した後、新聞評にひかれて「私のちいさなピアニスト」をシネカノン有楽町で見てきました。

 私は子供が主役の映画が大好きです。その中でもベストワンは「リトルダンサー」です。(映画館で観て、ビデオも借りてきて観て、テレビでも観て・・・何回見たかしら?)この映画を観てすぐ感じたのは「リトルダンサー」にはまだまだ及ばないなあということ。

 バレエとピアノと、扱う素材は異なっても、「貧しいが才能ある子どもが良き指導者に出会って、才能を開花させ成功をつかむ」という主題は同じ。

 ついつい「リトルダンサー」と比較して観てしまいました。
 家庭環境は「ダンサー」よりひどく、両親は無く、祖母の虐待のもとで貧民街で食うや食わずの生活。しかも母親が交通事故で死に、そのトラウマを背負って生きる口数の少ない、しかしいたずら小僧で近所の厄介者。ずいぶん設定が極端ですな。
 「ダンサー」の貧しさは、イギリスの炭鉱の衰退という社会背景がシッカリ描かれていました。

 少年を指導することになる美人のピアニスト(ジス)も、成功できなかったための苦悩と煩悶を抱えています。これもまたなんだか不自然。「ダンサー」の生活感あふれる中年の先生の方が数倍ヨカッタナ!

 まあ、紆余曲折あって結局は成人して成功を収め、ドイツから凱旋帰国して、立派なホールで演奏するところまで一緒。

 違っていたのは、「ダンサー」ではアダム・クーパーが舞台から飛び出してたった一瞬跳躍してズィ・エンドという、それこそ観客に強烈な一撃を与えて突然幕を下してしまったのに比べて、こちらは延々と素晴らしい演奏を一曲(ラフマニノフのピアノ協奏曲第2番)を弾いた後、ジスに感謝の言葉をドイツ語で述べてさらに思い出の曲を演奏するのです。
 まあ、ピアノのジャン!で終わったらそれこそ「ダンサー」の真似ですから仕方ないのかな。

 映画としてはまあまあ面白いし、ぐっとくる場面も無いではないけど、やはり「ダンサー」の焼き直しというか、二番煎じだなあと思いました。

 パンフ(写真)だけは「ダンサー」より素敵でした。
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