拝島正子のブログ

をとこもすなるぶろぐといふものを、をんなもしてみむとてするなり

山賊シャイト、いけめんシャイン、Rシュトラウスが「かすがい」となってJシュトラウスとヴァーグナーをつなぐ話

2017-05-20 08:10:20 | 音楽
シュッツとシャインとシャイトは「ドイツ三大S」と言われる。このうちシュッツとシャインが仲良しだったというと、シャイトが仲間はずれみたいでお気の毒。実際、シュッツとシャインは、共に元ボーイソプラノの合唱団員で、一時法律を勉強し、ザクセンの隣り合った二大都市(ドレスデンとライプチヒが「隣り合った」というのは乱暴か。そしたら東京と水戸や甲府も隣り合ってることになる)の楽長だったって具合に共通項が多い。しかし、シャインは病弱だった。その点、三大テナーのカレーラスと重なる。三大テナーが並ぶと、カレーラスはいつも真ん中で、両隣に大男(パヴァロッティとドミンゴ)がいて、なんだか両脇をかかえられた宇宙人の写真を見ているようだった。いや、シャインが病弱だったからといって、小男だったとは限らない。Wikiの日本語版の肖像画はなにやら貧相だが、ドイツ語版の肖像画はなかなか格好いい。それに対し、シャイトの肖像画(Wikiの日本語版とドイツ語版で共通)はひげもじゃで山賊のよう(こういうとき私が海賊ではなく山賊というのは父の影響。父は私のぼさぼさの髪を見ては山賊のよう、と言っていた。父は山梨県(海無し県)の出身だ)。さて、「ドイツ三大S」と書いたが、ドイツ語のサイトでは「三大Sch」。そうだよ、「S」だとStaraussを入れろってことにもなってくる(時代が違うか)。「シュトラウス」と言えば「ヨハン」「リヒァルト」。「リヒァルト」と言えば「ヴァーグナー」「シュトラウス」。どっちにも入ってるのがリヒャルト・シュトラウス。すると、この人がかすがいとなってヨハン・シュトラウスとリヒャルト・ヴァーグナーを結びつける? いや、Rシュトラウスがかすがいにならなくともヴァーグナーは、ヨハン・シュトラウスを圧倒的に評価している。重厚長大のヴァーグナーがちょっと以外?いや、そう思うのは色眼鏡。ブラームスだって唯一ねたましい才能がヨハン・シュトラウスだと言ってる。ウィーン国立歌劇場のレパートリーにJシュトラウスの「こうもり」を入れたのはマーラー。最後に法律論を一つ。同じ家に侵入して家人を二人殺すと殺人罪が二個成立するが、住居侵入罪が「かすがい」になって、二つの殺人罪を結びつける結果、殺人罪は(科刑上)一罪になる。これを「かすがい現象」という(ホントの話)。