拝島正子のブログ

をとこもすなるぶろぐといふものを、をんなもしてみむとてするなり

校風を変えた犯人

2017-05-12 06:45:43 | 音楽
昨日の解答の解説。「Alt」の意味は「高い」。でも女声の中で「低い」パートがアルト。だから高くて低いのはアルトというわけ。もともとは定旋律のテナーより高いということでアルト、ソプラノはそれよりも高い=最高(英語のsupreme)ということであった。さて、話を、おっかない指導者に素直に従う野球部員のところまで戻す。こういう素直な生徒ばかりとは限らない。私が高校の吹奏楽部員だったとき、指導に来ていたOBがなかなかの暴君で、気に入らないと指揮棒を投げる。で、ある日の練習前、T君(ともう一人)が、「今日こそはあの指揮者の前に楽器を投げつけてやめてやるっ」いきまいている。で、練習が始まり、私はいつ彼らが楽器を投げつけるのかはらはらどきどき(わくわく)しながら見守っていたのだが、結局、何の行動も起こさなかった(口だけ)。そのT君は、教師の息子で、「なによりも規律が大事」という奴だった(「楽器を投げる」とはちと矛盾するが)。さて、その母校の高校だが、私が通ってたときはほんとに自由な学校で、例えば、私は、学校の作る時間割とは別に自分用の時間割があって、それは1時間目から6時間目まで音楽で、一番後ろの席でひたすら楽譜を書いていた(オケの曲を吹奏楽用に編曲していた)。で、ある日、化学の授業中、はっと気がつくと、傍らに先生が立っていて私は凍り付いた。が、先生は何も見なかった顔をして去って行った。石橋山の戦いで梶原景時に見逃してもらった源頼朝の当時の気分はかくや?と思った。私の母校の校風はそういう自由なものだった。ああそれなのに。母校が最近新入生に配ったとされる「訓令」をみてあぜんとした。「本校には覚悟をもって入ってこい」「1日何時間勉強しろ」等々、目を疑うような文句が並んでいる。ところで、上記の「規律大好き」のT君は、その後母校の先生になっていた。つながった!「犯人」はT君に違いない。いや、多くの人は称賛している。母校の評判は最近とみに高いらしい。親御さんが寄せる信頼は絶大。しかし、私は気に入らない。因みに、T君が反抗しようとしてしなかった(指揮棒を投げた)暴君は、どっかの高校の校長先生になられたという。はたして黒板消しを投げたのだろうか。