麻里布栄の生活と意見

小説『風景をまきとる人』の作者・麻里布栄の生活と意見、加えて短編小説。

生活と意見 (第305回)

2011-12-10 11:31:25 | Weblog
12月10日


立ち寄ってくださって、ありがとうございます。


村上春樹訳「冬の夢」が新書になったので買って、「冬の夢」と「メイデー」を読みました。前者は以前別の人の訳で読みましたが、今回のほうが細部までよくわかりました。「メイデー」にとても感動しました。こちらが構えた心になっていなくても、最初の一行から脳の奥に直接届く感じ。これが天才なのでしょうね。自分の頭の悪さや無能さがばれないかと必死になって考え出した、繊細さを装ったクソみたいな書き出しばかりが目につくいま、目が覚める思いです。

しかし、朝井リョウの新刊を立ち読みしたら、同じ感じに打たれました。まさに天才ですね。その一億分の一の才能しかない私はぶざまで不細工なものをなぜこの上作ろうとするのか。もちろん意味はありません。ただ自分の歌を歌う以外なにもやりたいことがないというだけのこと。ばかばかしい悲しい事実です。



では、また来週。
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