鈍想愚感

何にでも興味を持つ一介の市井人。40年間をサラリーマンとして過ごしてきた経験を元に身の回りの出来事を勝手気ままに切る

国民の不安を見ようともしないし、それにこたえようともしない安倍首相は一国の総責任者の務めを果たしていない

2020-03-01 | Weblog

  29日夕刻、安倍首相は2日前に宣言した全国小中学校の休校についての記者会見を開いた。ところが、その内容は宣言した時から時間が経っているにもかかわらず、詳細を詰めたものとは程遠い、正直言ってがっかりしたものだった。自民党内はじめ周りから言われてやむなく記者会見に臨んだというのがありありで、なぜいま一斉休校とするのかの説明は単に「ここ1、2週間がヤマ場だから」に尽きていて、子持ち主婦やその職場に対する休校に伴う弊害について「措置を考えている」とはいうものの具体的内容は「今後10日間でつめる」というおよそ国の総責任者としてはありえないものだった。

 しかも会見の最後に記者からの「なぜ宣言から2日も遅れたのか」との質問に対し、正面から答えようともせず官僚が作った説明文を読むだけで、「この1、2週間がヤマ場だ」繰り返した。しかもそのあと数人の記者からの質問に答え、まだ記者が手を挙げているのに約30分強で記者会見を打ち切った。司会者は決められた時間を過ぎたと締めくくったが、翌日の新聞各紙の「首相動静」を見たら、なんの公務もなくそのまま自宅に帰ってしまっていた。国民に「緊急時だから協力をお願いする」と頭を下げる一方で、大事な記者会見の場を早々に切り上げて自宅に帰ってしまう総理大臣の姿を目にして、国民がどう思うのかを考えもしない安倍首相は問題である。

 安倍首相の「首相動静」を見ていると、WHO(世界保健機構)がコロナウイルスで危機宣言を表明した先月の30日以降、毎日ようにホテルなどで会食を重ねており、連日首相が本部長を務める新型コロナウイルス感染症対策本部の会議に出席はしているものの、冒頭の10分足らずで抜け出してホテルなどへ行っているケースがしばしばである。なかにはマスコミの経営者などと3時間にわたる懇談を繰り広げていたこともある。国会で野党からその点を聞かれて、「情報収集のためで、なんら咎めだてされる筋合いのものだはない」と突っぱねている。

 しかし、国民に小中学校の休校を要請し、小中学生には大事な学業の場を奪い、父兄にはそれに伴う仕事への犠牲を強いて、大きな負担をかけようとしているのに、本人は涼しい顔でなぜそんなことをするのか、とまともに説明すらしようとしないうえ、派生する問題への対応について官僚任せの答弁を繰り返し、あげくの果ては質問を多くしようとしている記者を振り切って、さっさと自宅へ帰ってしまう。こんな一国の総責任者など見たことがない。国民が一体何に脅え、何に不安を感じているのか、を見ようともしない総理大臣なんて許されるのだろうか。

 1日のTBSの「サンデーモーニング」にゲストで出演した上昌広・医療ガバナンス研究所理事長はいま行わなくてはならないことを聞かれて「目の前の患者を重視すること、現場重視です」と答えていたが、この言葉を安倍首相はなんと聞くのだろうか。最終的には政治のことは国会に任せておくしかないが、いまこそ国民は目を覚まして立ち上がるべきだ、と思う。野党の立憲民主党や国民民主党はこれまで度々、安倍首相に対して内閣不信任案提出をしているようだが、そんな民主的な手続きを待っているのはまだるっこしいので、安倍首相辞任に向けて立ち上がる時ではなかろうか、とさえ思う。

 

 

全国の小中学校の児童、生徒、およびその家族に大きな犠牲を払うよう要請していて、自分はおよそ

 

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