鈍想愚感

何にでも興味を持つ一介の市井人。40年間をサラリーマンとして過ごしてきた経験を元に身の回りの出来事を勝手気ままに切る

コンビニなど商店もレジ袋有料化でプラスティックゴミの追放になるのか、よく考えてほしい

2020-01-08 | Weblog

 8日、東京・渋谷駅前のTSUTAYAでこの発売の中島みゆきの新曲「CONTRALTO」を購入しようとレジに赴いたところ、会計を終わったら「お客さん、レジ袋は有料になりますが……」と言われた。とっさに「要らない」と言って、「参考までにレジ袋はいくら?」と聞いたら、2円と答えてくれた。2円くらいなら購入する人がほとんどだろうが、このところレジ袋に関するニュースが相次ぎ、コンビニでもことし夏からレジ袋の有料化が始まる、という。これで地球温暖化に関わるプラスティックごみの追放になるのだろうか、という疑問は依然として消えない。

 コンビニのレジ袋の有料化は政府の方針なるものを受けてのことのようである。政府はこれで本当にレジ袋が減り、プラスティックごみが減少すると思っているのだろうか。スーパーマーケットではマイバッグの普及で、かなりの人が自前の買い物袋を持参し、レジでプラスティック製の袋を購入する人は減っているようである。しかし、コンビニなど中小商店の場合、お客が自前の買い物袋を持参して、レジで精算して袋に詰めて持ち帰るのではレジを通したかどうかの判定をお店側でするのはかなり難しいのではないだろうか。お店側で用意したレジ袋に入れて持ち帰るのなら、確かにお買い上げの商品だと判定するのは容易だが、レジを通らずに買い物袋に入れてしまったら、それをいちいち確かめるのはなにかとトラブルの素となりかねない。お買い上げ商品にシールを貼るのも作業的に難しいだろう。

 コンビニはじめ中小商店ではいままでのようにレジ袋に買い上げてもらった商品を入れて、外に出てもらうのが一番スムースな流れである。それを断ち切ってお客が持ってきた自前の買い物袋に詰め込まれたのではお客が立て込む夕方などは店側でひょっとしたら万引きか、などと目を光らせるのは至難の業である。書店などではレジを通ったかどうかを出口でデジタル的に確かめることをやっているようだが、中小商店でそのシステムを導入している店舗はまだ数少ないのではないだろうか。

 また、レジ袋の価格をTSUTAYAみたいに2円にすれば、多くのお客が購入することになるだろう。とするとプラスティック袋の流通量はそれほど減らないということになり、いままで無料だったレジ袋が有料になって店側にのコストが軽減されることになる。それでは一体、なんのための有料化ということになる。

 いずれにしろ、消費者にとってはレジ袋を利用しなくなれば、家庭から出るゴミをいままでのようにレジ袋を活用できなくなり、どこかで新たにゴミ用の袋を調達しなければならなくなる。まさか、プラスティックをやめて紙の袋に代用するというわけにはいかないから、いままでと同じようにプラスティックの袋をどこかで購入しまければならなくなる。ということはコンビニのレジ袋を購入しない代わりにどこかでプラスティック袋を購入する、ということになり、これでプラスティックゴミが追放できるか、ということになる。

 政府もコンビニにレジ袋を有料化させるのはいいだろうが、それで果たしてプラスティックゴミの追放になるのか、きちんとした先のビジョンを示したうえで進めてもらいたいものだ。

 

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