鈍想愚感

何にでも興味を持つ一介の市井人。40年間をサラリーマンとして過ごしてきた経験を元に身の回りの出来事を勝手気ままに切る

名選手のなかにも名監督になる選手がいる

2007-03-21 | Weblog
 21日朝、NHKテレビの「ホリデーインタビュー」を見るともなく見ていたら、野球のことをしている。どうせ高校野球の選手のことでもあyっているのだろう、と耳だけ向けていると、どうも昨年引退して中日の守備兼走塁コーチとなった川相昌弘選手のインタビューであった。司会が小さい時のことから高校、プロ野球時代のことをいろいろ質問しているなかで、「プロとは」と聞いたところで、川相選手は「うーん」とうなり、「同じ失敗を何回も繰り返さないことですかね」と、バンドという地味な分野で世界記録をつくった川相選手らしい答えだったのが印象的だった。成功して当たり前とみられ、1シーズン連続47回成功の輝かしいバンドの記録をつくった人にして言える一言だ、と思った。
 巨人軍に入って21年、そして半ば追われるようにして中日に入り、3年間プレーしてコーチになった。巨人で一緒にプレーした落合博満監督がその価値を認めてくらたのだろう。野球には豪腕投手、ホームランバッターのスター選手が必要であるが、ここぞというチャンスに確実にバンドを決められるようなバイプレイヤーも必要で、そうした選手がいないと勝負には勝てない。そんなチームの宝を監督とソリが合わないとして放り出してしまう巨人軍はやはりおかしい。今年大リーグに行ってしまった桑田真澄選手や、横浜ベイスターズに去った仁志敏久選手らもあっさり掘り出してしまう巨人軍の人気がガタ落ちなのもその辺に理由がある。チーム生え抜きの選手を大事にしないのは球団運営としておかしい。それでは選手が育たないし、ファンも離れていく。いつまでも”変人”長嶋茂雄にしがみついているからこういうことになる。
 その点、落合監督は偉い。自分が選手時代に勝手放題してきた割には周囲のことがよくわかっているようだ。川相選手にさっと手を差し延べ、チームの要として若手選手の鑑とし、今回はコーチとして迎えるのはよく人をみている、といえる。今回もオリックス・バッファローズと契約交渉で決裂し、選手生命を絶たれる寸前までいった中村紀洋選手を救い上げ、いまや開幕スタメンに起用しようか、ということになっている。
 当初、中村選手を採ったことで、チームの和が乱され、うまくいかないのではと懸念していた。ここまで、中日のオープン戦の成績は4勝11敗3分で、12球団最下位というていたらくである。04年、06年と優勝した年のオープン戦の成績はこんなものではなかった。3年のうち2年優勝しているので、フロント、選手の間に余裕がありすぎるのかもしれない。
 それでも20日付けの毎日新聞の恒例の12球団担当記者による順位予想によると、セリーグ6人にうち5人までが中日の優勝、としている。皮肉にも中日担当だけが、巨人優勝としている。
 こんなに優勝説が流布すると、他球団からマークされ、本当はよくない。選手を見る目では名監督ぶりを実証しつつある落合監督は今度は優勝当たり前との事前の評のなかで優勝して、日本一になってほしいものだ。少なくとも名選手でも名監督はいる、ことをもう一度証明してほしい。
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