鈍想愚感

何にでも興味を持つ一介の市井人。40年間をサラリーマンとして過ごしてきた経験を元に身の回りの出来事を勝手気ままに切る

昼間でもおっかない新宿・歌舞伎町

2007-03-26 | Weblog
 25日朝、テレビを見ていたら、東京都知事選の政権放送をしていて、石原慎太郎が殊勝げな表情で「なにとぞ清きご一票を」と訴えていたのが印象的だった。意外と接戦と伝えられているので、本人も必死なのだろう。最後に都政で力を入れることとして、治安をあげ、新宿・歌舞伎町を安全に歩ける町にしていると強調していたが、本当にそう思っているのかしら、と疑問に思った。
 というのは先日の休みにかみさんと喫茶店にでも入って休もう、と思って、確か昔、いい味のコーヒーを出す喫茶店があったはず、と歌舞伎町を歩いたが、とても普通の人がゆっくり歌舞伎町を散策できる雰囲気はない、と感じたからだ。随分昔の喫茶店はおろか、落ち着いてコーヒーが飲めるようなお店はまず見当たらなかったし、怪しげなお店ばかりが軒を並べている。昔は明治通りを越えた末広亭あたりへ行かないとこうした感じはなかったのに、いまは歌舞伎町までがそうなってしまっている。昼から怪しげな風体の男女があちこちにいて、うっかり視線でも交わそうなものなら、いいがかりをつけられそうな感になってきた。
 学生時代にはよくお茶を飲みに来たし、早慶戦の後は遅くまで騒いだ記憶がある。卒業してからも同窓生と連れだって、飲みに歩いたこともある。しかし、いまはとても飲み屋を探そうといった感はない。昼でも怪しげな雰囲気が漂っているし、まして夜などはうっかり歩こうものなら、いいカモにされてしまいそうだ。
 こんな歌舞伎町でもはとバスか、地方からの観光客が旗を持ったバスガイドを先頭に集団で歩いている。たまたま、コマ劇場で北島三郎ショーをしていて、それがはねたところだったのかもしれないが、地方の人にしてみれば、一度は新宿・歌舞伎町を見てみたい、とでも思うのだろう。歌舞伎町はそれなりに立派なブランドなのだろう。
 ただ、そのブランドもいまや地に落ちている。石原知事はそうした実態を知っているのだろうか。視察する時は大勢の部下を従えた大名行列を繰り広げ、官僚がいいところしか見せないようにするのを黙って聞いているだけののだろうから、本当の状況はなかなか目にしないことだろう。石原慎太郎知事は2、3年前に警察官僚を副知事に据えて治安対策を強化するのだ、と宣言したことがあったが、おそらくその程度のことでいいと思っているのだろう。もっと実態にメスを入れて、本当に昼間から青少年が堂々と歩けるような街にしない、といまにとんでもない事件が起きることだろう。
コメント
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