prisoner's BLOG

私、小暮宏が見た映画のノートが主です。
時折、創作も載ります。

「エレファント」

2004年05月28日 | 映画
廊下を歩く人物をえんえんと長い移動撮影でフォローしていくカメラワークは、なんだか「シャイニング」みたいだな、と思っていると、同じ場面をそこに居合わせた人物の視点に合わせて別々の角度から繰り返し描く「現金に体を張れ」ばりの話法が採用されるという調子。作者がキューブリックを意識したかどうかわからないが、「現金…」が犯罪を個々の人物の日常的な時間に分割して描いたとしたなら、こちらは日常的な時間を組み合わせて行った末に犯罪が現れるといった作り。
殺害場面を“見せ場”にし過ぎない配慮のある編集。
elephantというと、共和党の象徴という意味があるそう。whiteがつくと、図体の大きい持て余しものという意味。どちらもどこかふさわしい感じ。
(☆☆☆)


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