prisoner's BLOG

私、小暮宏が見た映画のノートが主です。
時折、創作も載ります。

「サマーウォーズ」

2009年10月09日 | 映画
舞台になる旧家の大家族のひとりひとりが細かく描きこまれているのに感心する。

田舎の旧家の大家族と仮想世界の戦争というミスマッチみたいな組み合わせが、人間同士が一対一で向き合う姿勢に始まり、大勢の共感に広がる「コミュニケーション」の基本の発展という一点で成立している。

役所とか大学が使う大型コンピューターを旧家の座敷に持ち込み、イカ釣り船を丸ごと持ってきて(前半で親戚がイカばかり持ってくる意味がわかるのが芸が細かい)そこから電力を供給し、でかい氷柱をまわりに立てて冷やすあたりの、冗談みたいでもっともらしい描写が傑作。

仮想世界のクールなようでどこかグロテスク味が混ざったヴィジュアルは見もの。

仮想空間に言葉の壁がないというのは、将来的にどの程度克服できるのかと思う。
株価や為替を破壊しないのかな、とたびたび見ていて思った。金が絡むと「仮想」世界ではありえない、というより金自体仮想なのがばれるのがまずいのかも。
(☆☆☆★★★)
サマーウォーズ - goo 映画



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