prisoner's BLOG

私、小暮宏が見た映画のノートが主です。
時折、創作も載ります。

「フランケンウィニー」

2013年01月03日 | 映画
ティム・バートンのごく個人的な作りの短編を長編娯楽作として作り直すのに、原典の映画「フランケンシュタイン」(1931)の構造のシンプルな強靭さが大幅に寄与したと思しい。

映画の脚色で再生する生き物がコトバを持たないというのは、哲学書や詩集まで読みまくるメアリー・シェリーの原作の人造人間から大きく離れた点だが、かえってコトバ以前からある人間性に触れているところがある。
そういう意味で再生するのが犬、というのはかえって原作返りした映画のリメークよりおおもとのところに接近したのかもしれない。

クラスメートにせむし男イゴールを混ぜたり、隣の犬が雷にうたれて毛の一部が「フランケンシュタインの花嫁」のエルザ・ランチェスターのメイクの再現になっていたりするオタク向けのサービスも欠かしません。

いくらなんでも電気にうたれただけで巨大化するのかと思うが、昔の怪獣映画の放射能みたいなものかと思えばいいのかもしれない。

ただ疎外者の悲しみというのは薄れたとは思います。「バットマン リターンズ」あたりではちゃんと大衆性と疎外感を両立させていたのだが、
(☆☆☆★★)

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