prisoner's BLOG

私、小暮宏が見た映画のノートが主です。
時折、創作も載ります。

「正欲」

2023年12月06日 | 映画
正欲と書いて性欲にひっかけているわけね。
新垣結衣はアセクシュル(他人に性的な欲望、関心を抱かない人)役がある程度定着してきた感はある。「逃げるは恥だが役に立つ」も近い。
相手の磯村勇斗とベッドで手足を絡ませながら肌は接触しないあたり違う意味で刺激的。

水に広い意味の官能的な感触を付与して描くのにある程度は成功しているが、タルコフスキーを思い出すまでもなく、不満は残る。

磯村健斗がペドフェリアと見なされるのは、モノや人が直接映る映画では作り手の狙い以上が射程に入ってしまう分難しいと思う。誤解と言い張れる余地があまりない。

検事役の稲垣吾郎が石頭のようで裏にまわると脆いところをよく表現していた。