prisoner's BLOG

私、小暮宏が見た映画のノートが主です。
時折、創作も載ります。

「香川一区」

2022年12月11日 | 映画
平井卓也デジタル大臣(当時)のNECを外す、脅しておかないと舐められるからねという発言の録音を聞くとぎょっとする。

四国新聞が平井一族と一体化していて、デジタル大臣就任に合わせておもいきりヨイショ記事を大量に載せているのが見せられる。

大島新監督が平井の取り巻きのNHK記者に向って「PR映画って言い方はないんじゃないか」とクレームをつけるところがあるが、NHKが今さらながらあからさまに自民党側というより一体化しているのが画になっている。

選挙のライバルの平井元大臣の出番がかなり多く、自民党の地域に根差した代々の組織動員力の強さというのを改めて感じさせる。竜巻に向かう螳螂の斧という感じさえするのだな。
平井側は菅首相(当時)をはじめ大物を続々と送り込んできて、東京にいるとそれがどうしたとしか思わないのだが、それなりの威力はあるらしいと漠然と感じる。
半ばカットバックしていく構成はちょっと劇映画的。

小川が演説しているところで「本人」と幟を立てているのが可笑しい。

しかし政治をやってはいけない政治家を落とすための選挙というのもあるわけで、対抗候補が当選したからといって、そっちが比例区で当選するなんて馬鹿なことが実際にいくらもある問題大きすぎ。早い話、平井は比例で当選していて現在も議員をやっている。

自分は選挙で棄権したことは一度もないが、特定の候補や政党を支持したことはないし、演説会の類に出たこともないに等しい。
それだけにああいう支持者の熱心さというのは理解の外にある。