prisoner's BLOG

私、小暮宏が見た映画のノートが主です。
時折、創作も載ります。

「孤狼の血」

2018年05月28日 | 映画
東映実録路線、特にヤクザと見分けがつかない刑事が主役の「県警対組織暴力」の再生みたいなのかと思ったら、確かにそういう面もあるけれど意外といい意味でアップデートされていた。

まず当時の東映のしばしば大部屋出身の俳優たちの殺伐とした、しかし飼われている立場には違いないハングリーさと屈折は今の役者(というか日本人)にはちょっと出しようがないので、ピエール瀧に代表される半笑いと愛嬌で替えている。

役所広司はこれまでヤクザ役として「大阪極道戦争」「シャブ極道」に主演しているけれど、一種の軽さや可笑しさといったものを上手に持ち込んでいて、今回も正統的な役者としての感じとストーリー展開が噛み合った。

このところ好調の松坂桃李が初めの内広島大学出の学士さまとバカにされていたのが、まずボコられて顔中傷だらけになるところから途中から目が殺気立ってくる。
続編の製作が決まったそうだけれど、当然次の主役ということになる。
場内は男ばっかだったけれども、この人だったら女性客も呼べるはずで、そのあたり工夫のしどころになる。

暴力描写が技術の発達の分リアルになっていて、生々しいだけでなく視点移動でもさりげなく凝ったところを見せる。

「孤狼の血」 公式ホームページ

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5月27日(日)のつぶやき

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