prisoner's BLOG

私、小暮宏が見た映画のノートが主です。
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「サバービコン 仮面を被った街」

2018年05月18日 | 映画
工業製品のように異様に画一化された住宅が並ぶ「レボリューショナリー・ロード」とも共通するアメリカが最も豊かだったように見える時代の住宅地を舞台に、その裏に貼りついた腐敗と荒廃があぶりだされる。

有色人種が住むと不動産価格が下がるのを嫌う、一見してあたりさわりないようでむしろ本質的な差別。カネが絡んでいる本質はむしろ観察しやすい。

保険金詐欺絡みからみるみるエスカレートして血みどろの殺し合いに至るオフビートな展開に脚本のコーエン兄弟(ユダヤ系)の体質がはっきり出てるが、監督のジョージ・クルーニーのスクエアな体質のせいかグロテスクなユーモアはそれほど強く出なくて、暴動の背景にある人種差別がかなり前面に出ている。

マット・デイモンがかなり増量してどうしようもない詐欺師をスターイメージくそくらえで演じているのは、兄貴分みたいなクルーニーがついていたからか。
ジュリアン・ムーアやオスカー・アイザックといった演技者たちもグロテスク一歩手前で収まっている感。
(☆☆☆)

「サバービコン 仮面を被った街」 公式ホームページ

「サバービコン 仮面を被った街」 - 映画.com

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5月17日(木)のつぶやき その1

2018年05月18日 | Weblog