prisoner's BLOG

私、小暮宏が見た映画のノートが主です。
時折、創作も載ります。

「間奏曲はパリで」

2015年04月19日 | 映画
農家の夫婦の妻が何かのストレスで胸に湿疹ができ、専門医に診てもらうという口実でパリに出て久しぶりに一人になった解放感に浸る一方で、口実がウソであることを知った夫がパリまで追ってくる。

夫婦仲が悪いわけではなくもう子供たちも独立しているくらい一緒に大過なく過ごしているのだが、それでも違う人間同士である以上ストレスはなくなるわけではなく、ときどき別の男と会って息抜きしたくなる感覚に忠実に沿っていて、話をムリに作ろうとしてどろどろの嫉妬劇や修羅場を見せたりせず、さらっと二晩のアバンチュール仕立ててにしているのがフランスらしい。

独立して芸人の修行をしている息子を夫が訪れるシーンの、その芸のなんとも幻想的な感じが、息子がしっかりやっている安心感だけでなくそれ以上にちょっと日常から離れる息抜きとして、妻が楽しんだ解放感とつながっている。

出会う男たちが実にさまざまな国と人種に及んでいるのが今のパリというかヨーロッパの都会なのだろう。ヒロインがサンドイッチみたいなのをぱくつく店のガラスにさりげなくHARAL(イスラムで許された食を提供している印)と書かれているのが見えたりする。
かといって社会派的にそういった状態を扱っているわけでもない。扱うとしたら、すごく面倒になるだろうが。

夫が嫉妬に内心さいなまされながらランプ肉をヒレだと言い張るレストランに対して畜産業者としてのプライドにくるみながら怒りを噴出させるあたり、なんでああ怒っているのか妻にも周囲にも(もしかすると夫当人にも)わからないが観客にはありありとわかるのがユーモラス。
さらにしばらく後でその夫の内心に気付くあたりのユペールの芝居が見事。
見ている間すごくおもしろいというわけではないが退屈はせず、見終わってからむしろ味が出てくるタイプの映画。

イザベル・ユペールも還暦過ぎているのね(1953年3月16日生)。スタイルが崩れていないし、もともと美人ではないのもむしろ強み。
(☆☆☆★)


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間奏曲はパリで@ぴあ映画生活

映画『間奏曲はパリで』 - シネマトゥデイ

4月18日(土)のつぶやき

2015年04月19日 | Weblog

『居眠りしていて2時間2万3千円もらえる仕事。東京都青少年問題協議会の実態について。』
amba.to/1ckHSvn


オバQ母の名前があまりに衝撃的すぎて父の名前が霞むほど、と記憶していたが、あらためてみると父も大概だった。 pic.twitter.com/dWJxENrhMl

家畜人六号【小暮 宏】さんがリツイート | 967 RT

@tokyoseijibu  安定した利権にたかれる政治家になりたいのです。そしてそれ以外の志望者を締め出している。国民がその「勝ち馬」に乗っているつもりなのが救い難い。


東京新聞:権力と放送法 統治の具と成す不見識:社説・コラム(TOKYO Web) tokyo-np.co.jp/article/column… マスコミの方を叩くバカが多いのに呆れる。決定的にバランス感覚が欠如しているのだね。


Vineを初めて使ったのだが、なぜかみんな横倒しに映っている。なんだ、これ。


国立西洋美術館(ル・コルビジェ設計)を世界遺産に推薦決定というノボリ。前は推薦しようというノボリだったから、一歩前進。 instagram.com/p/1nRjabv0Gn/


【青森・木造駅】JR東日本、五能線の駅。列車発着に合わせてコンクリート製の巨大マスコット土偶シャコちゃんの目から赤い「いらっしゃいビーム」を点滅発射していたが、子供のトラウマになると不評だったため、現在はビーム自粛中。 pic.twitter.com/psp12rTPKz

家畜人六号【小暮 宏】さんがリツイート | 145 RT