prisoner's BLOG

私、小暮宏が見た映画のノートが主です。
時折、創作も載ります。

「太陽を盗んだ男」

2012年08月13日 | 映画
1979年10月6日公開。まだオウムも9.11もチェルノブイリもフクシマもなかった頃に作られていたわけです。ただし、同じ年の3月28日にスリーマイル島の事故が起きている。かなりきわどい時期だったはずだが、あまり問題になった形跡はない。

個人が原爆を作って国家を脅迫する、といってもいわゆるテロとは違っていて目的がおよそはっきりせず、沢田研二の変にすっこぬけてこれといって欲しいものもない、だから行動原理が読めないキャラクターが不気味。

猫が実験台になったり放射性物質を食べて死んだりするあたり、今だったら動物愛護協会からクレームが来そうです。

爺さんや妊婦などコスプレを見せたり裸でシャワーを浴びたりと、当時のジュリーのフツーの人ではない感じをフューチャーしております。

伊藤雄之助がバスジャックして天皇陛下に会わせろというあたり、皇居でアクションシーンを展開するのを含めてずいぶんアブないなと思わせる。本来、思う方がおかしいのだけれど。

メーデーの大量動員が実写の隠し撮りで出てきます。勢力としては原水爆反対の立場のはずで、皮肉まじりなのでしょうか。

プロ野球を最後まで中継しろとかローリング・ストーンズを来日させろといった要求は今では現実にかなってしまっているけれだけれど、もともと本当に欲求があったわけではなく、何か要求しないと考えないと格好がつかないからその場でひねり出したわけで、できたものは使わなくてはという本末転倒現象は、その後の消費社会ではますますエスカレートしています。

原子力発電所の警備がすごく甘くて、警備員がピストルを持っているかいないかなんて段階になっている。
海から襲撃するあたり、北朝鮮の部隊が襲って電気をとめようと思えばできるという話を思わせる。

助監督の一番下っ端についたのが黒沢清だったはず。
逮捕要員が相米慎二。すごいメンツが揃ってたのだな。

公開時残念ながら興行的に成功しなかったわけだが、核問題についてエンガチョ的な拒否反応しか持てない状況というのはもっとひどくなってるみたい。拒否したってもうパンドラの箱は開いてしまってるんですけどね。


人気ブログランキングへ



8月12日(日)のつぶやき

2012年08月13日 | 映画
09:08 from gooBlog production
怪談新耳袋 絶叫編 まえ「すごい顔」 うしろ「記憶」 goo.gl/byhSc

10:10 from Tweet Button
五輪特需のはずが、期待外れとなったロンドンを取材しました。headlines.yahoo.co.jp/videonews/fnn?… これでも東京に五輪を招致しようっていうんですかね。特需が期待できるのは途上国まで。

10:26 from web
大して熱心に見ているわけではないのに、オリンピック疲れがたまってますな。あと一息。

23:24 from SOICHA
RT @zodiacale: RT @aransumishi: 翻訳は戸田奈津子ではありません!吹き替えは声優です!原題と同じタイトルです!主題歌は原曲のままです! #映画館に行きたくなるコピー

23:27 from SOICHA
RT @shigeto2006:「曽根崎心中は自殺もの。子どもたちに自殺を美化しますか?」その理屈なら『ロミオとジュリエット』などもダメですね。最近の橋下徹はクレイジーというか、もう壊れてるな。 / “Twitter / t_ishin htn.to/8uqoiV

by yapoono6 on Twitter