prisoner's BLOG

私、小暮宏が見た映画のノートが主です。
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「パリより愛をこめて」

2010年05月27日 | 映画
フランス映画のはずなのだが、セリフはほとんど英語、ガサツで無神経なのはアメリカ映画以上。

この製作・監督コンビの「96時間」もガサツだったが、父親が娘を助ける話という大義名分があったからなんとかひっかからないで見られたけれど、今回はジョン・トラボルタのアメリカ刑事が大暴れするのに何が目的なのかかなり後になるまでわからない(もったいぶるほどのものではない)から、意味もなくむやみやたらと人を殺す場面が続くことになる。
中国人やアラブ系、アフリカ系が悪役というのもイヤな感じ。

一応正義の側にいるキャラが、盗聴やコカイン吸引などを平気でやるのも問題。
テロリストの描き方もあまりに薄っぺら。

一応バディ(相棒)・ムービーのはずなのだが、トラボルタにひっぱられっぱなしだからドラマの体をなしていない。
「007」まがいのタイトルだけれど、パリらしいテイストがまるでない。

銃をどかどか撃ってワルモノ(何が悪いのか、ちゃんと描いていないが)を殺して車をぶっとばして爆発させればスカッとするわけではないのが、よくわかる。
(☆☆★★★)


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