prisoner's BLOG

私、小暮宏が見た映画のノートが主です。
時折、創作も載ります。

「ヘヴン」

2003年04月21日 | 映画
イタリア語と英語がごっちゃに出て来て、特に英語の方に合わせていない作り方が好ましい。製作陣にシドニー・ポラックの名が見える。ケイト・ブランシェットの感情を蒸留したような演技。
随所に使われている省略法がストーリーの展開を早めるという以上に、抽象化・寓話化を助けているよう。空にヘリコプターが溶け込んでいくような名ラストシーン。
演出は「ラン・ローラ・ラン」とは別人のように集中度高し。これのように監督の遺稿が映画化されるということは割とあるが、脚本家の遺稿がされるというのは井手雅人の「女殺油地獄」くらいのもの。
(☆☆☆★)


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